第6話

旅と家、そして猫。
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2022/12/29 03:00 更新
家に帰ると、トントンがお出迎えしてくれたのだが、
なんだか様子がおかしい。
トントン
お…おかえりあなた………
あなた
え、な、どうしたの?
あなた
フラッフラじゃん…
足元がおぼつかないし、声にいつものハリがないのである。
すると、あとから入ってきたゾムとコネシマが解説した。
ゾム
この感じやと、疲労が極限状態まで達したんやろうな
コネシマ
そうらしいな、寝ろ
するとコネシマは、何かを思い出し、そして首を傾げてこう言った。
コネシマ
あれっ?俺ら今月は書類溜めてへんよな?俺の記憶違いか?
ゾム
いや、シッマが合っとるで…?何があったんや…
あなた
見た感じ、私たちが帰ってくるまでに事件があったんだよね
大方、グルッペンがまた何かやったんだろ、と三人で話しながら、
トントンを引きずって、いつも通り騒がしいリビングへ向かった。
するとやはりグルッペンを筆頭に、何人かのメンバーが暴れており、
そして何故か小鳥遊まで、このシェアハウスにいた。
彼女にはまだシェアハウスの許可証も渡していないはずだから、
多分帰ってきた、ということではないんだと思うが。
あなた
お前らァ!声がデカいんだよ!今何時だと思ってんだコラ!
そう怒鳴り散らしても、全く耳に入らないらしく、うるさく騒ぎ続ける生徒会。
学校に苦情が来る、学校に苦情が来る。(激焦)
トントン
あなた…明日神社に行こう…
あなた
え、なんで?こいつら幽霊でも取り付いてんの?
トントン
安産祈願……
あなた
…それお前自分で何言ってるか分かってる???
流石にやばいってお前。
コネシマ
あーっはっはっはっはっは!
ゾム
ちょ、夜中やって……
コネシマ
あ、すまん!
ゾム
人の話聞けや!
あなた
お前ら耳痛いやめて
グルッペン
おーお前ら!おかえりなんだゾ
おかえりじゃねーよ!と叱りつつ、トントンの死体を見せる。
あなた
これ、お前らのせいでトントンが死にました
あなた
どうしてくれるんですか
トントン
生きとるわ!
あなた
わっ…ナイスノリツッコミ
グルッペン
そこじゃなくね
まあそんなことはいいから、と詳しい事情を一番客観的に話せるトントンに聞く。
いや、トントンに聞いたのだが、何故か勝手にグルッペンが答えた。
グルッペン
ほら、今年は…俺らも三年生だから最後の夏休みだろ?
グルッペン
それで…思い出を作りたいと…そう思い立った俺は、
グルッペン
夏休みに…俺の別荘に泊まるという計画を立てたんだ
グルッペン
そしてこの熱狂
グルッペン
もちろん小鳥遊もお前も連れていくんだゾ!
…かなり脚色されてはいるが、
あなた
つまりそれをいきなり言い出し
あなた
疲労が極限状態のトントンを死に追いやったのね
あなた
綺麗な前フリはあるけど…まあ要するに夏休み旅行に行こうと
あなた
そういうわけか
グルッペン
言い方ってもんがあるだろ
トントン
だから生きとるわ!
オスマン
まあでもなぁ、今回ばかりは…グルッペンに賛成めぅ
オスマン
やっぱり思い出とか…なんて…
ひとらんらん
まあ、受験勉強の息抜きくらいにはいいかもしれないね
シャオロン
俺らは受験来年やしはしゃぎまくるだけやで
兄さん
ちょっとくらいは勉強しろよ
しんぺい神
そうだよぉ、ね、ロボロ〜?
ロボロ
俺はこれがあるから反対やな
しんぺい神
これって…(傷心)
エーミール
まあ…一二年生の親睦を深め、三年生を送り出す…
エーミール
そんな目的で行うのなら…いいかもしれないですね
鬱
うわ、イキっとるであいつ
エーミール
今のではならんやろ!俺の話のどこを聞いてそう思った!?
鬱
お前は旅行を友情と思いすぎやエーミール
エーミール
はっ?
鬱
いいか、旅行っつーのはな!
鬱
いつもとは違う環境
鬱
めかしこんだ彼女
鬱
ちょっとお高い美味しい料理…
鬱
海なら水着が楽しめる!
鬱
冬ならイルミネーションで!
鬱
自然といいムードになる
鬱
そして流れで(自主規制)すると
鬱
ズバリこういうことや
ロボロ
女子の前でそれは引くわ
ロボロ
お前人生慎めよ
鬱
下ネタとかじゃなく人生を!?
鬱
え、僕の罰重すぎひん…?
ロボロ
日頃の行いを総合的に見た結果
鬱
ロボロキュンヒドイッッ
ロボロ
きしょ
あなた
…まあまあ、それで?
あなた
別にいいとは思うよ
あなた
書記長補佐として、トントンの仕事は手伝うし
あなた
で、全員参加する
ロボロ
え、だから俺…
しんぺい神
ロボロも喜んで行くって〜!
ショッピ
ロボロさんドンマイっす
チーノ
南無南無…
ロボロ
やかましいわお前ら!
あなた
小鳥遊さんはどうなの?来る?
ロボロ
ねえ俺……
小鳥遊 姫佳(たかなし ひめか)
わ、私は…その
どうも歯切れが悪いな、なんだそのモゴモゴした口調は。
何か、夏休みは予定が詰まっているとかあるなら無理だろうし。
でも彼女にとって、初めてできた仲間みたいなものだからな。
手放したくない、一緒に行きたい、と思うのは必然だろう。
あなた
…無理に来なくても……
あなた
なにか用事があるの?
小鳥遊 姫佳(たかなし ひめか)
いや、ない…よ
あなた
じゃあ来なよ!きっと楽しいよ
小鳥遊 姫佳(たかなし ひめか)
そう…だよね!行く!
困ったように笑いながら、これでいい、とでもいうような投げやりな口調で言った。
彼女は何に後ろ髪を引かれているのか、
本人が話そうとしないならむやみに聞くのは危険…か。
じゃあやめておいたほうがいいのだろう。
彼女の重要な秘密など、知る必要も無いし、知りたいとも思わない。
どうでもいいのだ。
愛されているのは私だから。
あなた
そういえば小鳥遊さん、あの…シェアハウスの話って…
小鳥遊 姫佳(たかなし ひめか)
え?シェアハウス?
あなた
まさかここまで連れてきておいて言ってないの…?
グルッペン
あ、忘れてた
しんぺい神
部屋余ってたっけ…?
兄さん
お前らが幼馴染で揃えようとしてるのは知ってたから
兄さん
勝手に一つ追加しておいた
しんぺい神
ああ、開かずの間
兄さん
そんな呼ばれ方してんの…?
あなた
…あー、あったね…用途不明の空き部屋が…
小鳥遊 姫佳(たかなし ひめか)
え、えっと…
オスマン
ほらお前らぁ…自分たちで会話しとらんと説明せな…
オスマン
えっと…生徒会はシェアハウスしてるんやけど
オスマン
加入するかしないかっていう…ただそれだけのことや
オスマン
別に拒否権はあるから…
ロボロ
おかしいよな…俺拒否したはずやのに呼ばれてん…
しんぺい神
俺が入れた
ロボロ
知ってた
しんぺい神
えへへ…
ひとらんらん
…まあ、ロボロは例外として…嫌なら別にいいんだよ?
ひとらんらん
この人達いつもこんなんだから
トントン
……まるで自分は違うみたいな言い方やな…
ひとらんらん
ん???
ロボロ
なんで俺はいつもこうなん…
あなた
…まあ…住む家ともなると悩む規模が違うからね
あなた
全然、時間かかってもいいから考えておいて欲しいな
小鳥遊 姫佳(たかなし ひめか)
あ、うん…
振り子時計が八回鳴る。
小鳥遊 姫佳(たかなし ひめか)
えっ…もうこんな時間なの…?帰らなきゃ…
あなた
おーい、誰か小鳥遊さん家まで送ってやれよ
あなた
なあ紳士諸君
鬱
え、じゃあ僕
あなた
却下
鬱
えっ…
ショッピ
お前行けよ
チーノ
せやぞー
あなた
私?別にいいよ…いいけど……
ちら、とトントンの方を見ると、彼は笑ってこう言った。
トントン
仕事の方は大丈夫や
トントン
ただ…帰りがあなた一人になるのは心配やろ
ゾム
流石オカン
トントン
やめろ
オスマン
どうすんの?二人ついてく?
あなた
それ意味ある…?
オスマン
ない
あなた
ですよね
あなた
じゃあしん……じゃなかった、一年ズついてこい
ショッピ
俺ら〜?マジかよ寝たい……
チーノ
しん…なに?なんて言おうとしたん?
あなた
あ、なんでもない
危うく新人組と言ってしまうところだった。
あなた
…ほら、行くよ
あなた
一年生の親睦会なんだから
ショッピ
え"〜〜〜〜………親睦会ってお前なあ……
ショッピがソファに寝転がったまま唸ると、チーノが突然立ち上がった。
そして、伸びをして、ポリポリと頭を掻きながら言った。
チーノ
まあええわ、他でもないあなたが言うなら行くわ…
チーノ
ショッピくんはええんや、俺とあなたを二人きりにしても
チーノ
へーそうか、あざーっす!
ショッピ
んなっ…許すわけないやろが…俺も行く!
小鳥遊 姫佳(たかなし ひめか)
…(察)
あなた
なに急に…デレ期?
あなた
美人じゃない、んじゃないの?
ちょっかいをかけてみる。
いい反応貰えるかな。
ショッピ
…
途端に耳まで真っ赤になったショッピは、顔を隠すように俯きながら、
そして必然的に上目遣いになって、私を見ながら吐き捨てるように呟いた。




















































ショッピ
ッ……悪いかよ……………

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