お姉ちゃんに声をかけ私は外に出た
最近は家にいると色々考えてしまうので図書館に行っている
だから倉田にも会っていない
お姉ちゃんには何度も止められたけれど1人で勉強すると決めた
これ以上気持ちを膨らませるわけにはいかないから
図書館に着き教科書を広げる
気合を入れ問題に取り掛かる
やっぱり1人でやると理解に時間がかかるためあっという間に時が過ぎる
前にも気づいたら夕方になっていたことが多々あった
あ、ここのやり方
倉田が教えてくれたところだ
ふとそんな事を思う
ダメだダメだ余計なこと考えるな
意気込んだところで向かいの席からカタン、と音がする
ふと見るとそこには倉田の姿があった
そう言い教科書を開き取り組んだ
うそだ
お姉ちゃんに様子でも見てきてとか言われたんだ
そうじゃなきゃ倉田がここに来るはずない
お姉ちゃんを間にしないと私は倉田と関われない
少し見つめたあと私も自分の勉強に取り組んだ
.
それから数時間が経った
気付いたら終わりのチャイムが館内に鳴り響いている
今日はいつもより集中できたかも
前の席では倉田が荷物をまとめている
声をかけるとこちらを向いた
なんの気迷いだろうか
ゆっくり口を開き私はこう告げる














編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!