え?
そう言われて、あの子は俺の目の前にくる
床に膝をつき土下座をされる
許すも何も、怒っとらんっての
こいつら軽すぎへん?
ほら、困惑しとるやん…
またいつものノリで重い話が軽くされてしまった
こっちは本気で悩んどったのに
まあ、シリアスなシーンとか俺らにはあんま似合わんしな
あの子を優しく抱きしめる
少し震えているようだ、慣れていないのだろうか
それとも泣いているのだろうか
顔が見えないからわからないが、悪い気にはなってないだろう
みんな思い思いの言葉をかける
こういうところがあるから、俺はこいつらが大好きなんや
まろがあの子に近づく
瞳から大粒の涙が溢れている
それと同時に、あの子の身体が少しずつ消えていく
もう、俺の姿ではない
正真正銘あの子の姿だ
でもこの間よりずっと…
そう言い残して、あの子は空へと消えていった




















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。