作者から
すみません。
なぜか吹き出しがついているんですけど、
気にしないでくれたら嬉しいです!
三雲side
「お、やっと来たな。」
僕達が、イレギュラー門の原因 小型トリオン兵
ラット の駆除をおこなっている途中トリオン体に
なっている桜が来た。
「・・・迅さん、私いなくても良かったんじゃないですか?」
不機嫌そうに言う桜。
どうやら迅さんが、呼んだらしい。
「まぁそう言うなって、まだ一匹残って・・・」
「最後の一匹を破壊したわ!!」
木虎の声が、辺りに響く。
桜の不機嫌さがさっきよりも強くなった。
「・・・・・・迅さん。」
「あはは・・・。よ〜し!これで作戦終了だ。」
「みんなよくやってくれた!お疲れさん。」
迅さんが、そう言うと辺りで喜びの声が上がった。
「メガネ・・・頑張ったみたいね。」
「桜!」
相変わらず冷たい目線で僕を見る。
メガネ呼びも変わってなかった。
しばらく二人で、話していると空閑が話しかけてきた。
「オサム・・・と、どちら様?」
「・・・ボーダー隊員の春宮桜よ。」
春宮・・・?と空閑は桜を見る。
「へぇ・・・お姉ちゃんの言う通り、背が低いのね。」
桜が、そう言うと空閑は、お姉ちゃん と少し驚きの表情をした。
僕も最初は、驚いたな。
桜と空閑は、楽しそうに会話をしていた。
木虎みたいに、相性は最悪じゃないみたいだ。
「あの、迅さん。これでもう、イレギュラー門は開かないんですね?」
「うん、今日からまた平常運転だ。」
「よかった・・・。」
ほっとする。
これでイレギュラーな事もおこらないだろう。
「しかしホントに間に合うとは。やっぱ数の力は偉大だな。」
話を終えた空閑と桜が僕達の所にくる。
迅さんは、空閑の所に行きわしゃわしゃと頭を撫でていた。
「なに言ってんだ。
間に合ったのはおまえと、レプリカ先生のお陰だよ。
おまえがボーダー隊員じゃないのが残念だ、表彰もののお手柄だそ。」
「ほう。じゃあ、その手柄はオサムにツケといてよ。そのうち返してもらうから。」
ぼさぼさの頭で、僕に指をさしながら空閑は言った。
「え・・・?」
「ナイスアイディアじゃない。メガネの手柄にすれば、クビは取り消し B級昇進は、間違えない。」
良かったわね。と僕の肩を叩く桜。
「ま、待ってください。僕、ほとんど何もしてないですよ!?」
「メガネくんが居なかったら、遊真たちに会えてないし、地味に重要人物なんじゃない?」
「そんな無理矢理な・・・。」
「いいじゃん、もらっとけよ。
俺の手柄がナシになっちゃうじゃん」
本当に良いのかと考えていたが、結局僕は
最後の迅さんの言葉でおれた。
助けたい子・・・。
そうだ。僕が、助けないといけないんだ。
託されたんだ。
「・・・・・・。」
────
────────
夢主side
今日も、トリガー探しをしていた。
『・・・う〜ん。無い。』
桜からボーダーの様子は、聞いているがそろそろ
やばくなってきた。
城戸さんが、近界民と繋がってるんじゃないかと三雲くんを怪しんでいるみたいだ。
早くトリガーを見つけて庇わないと・・・。
空閑くんが、始末させられる。
「ねぇ、お母さん!変なもん見つけた!」
「ちょと何触って・・・あら?これって、トリガー?」
『・・・トリガー?』
もしかして と思い川の近くにいる親子に話しかけた。
『・・・あの、すみません。さっきトリガーって聞こえたんですけど。』
「あ、はい。もしかしてボーダーの方ですか?」
あ、はい。と返事をし、トリガーらしき物を見せてもらう。
子供の手には、ピンク色をしたトリガーがあった。
私のじゃん!!
少しいや、かなりびしょびしょになっているトリガーを手にする。
こんな所にあったなんて・・・!?
『あの・・・これ、私のなんです。ずっと探してて・・・見つけて下さりありがとうございました!』
「え、あ、はい。どういたしまして。」
その後、親子と別れ トリガーを起動させようとした。
が・・・・・・。
『・・・あれ?起動しない。』
トリガー起動、トリガー起動、何回も言ってもエラー
の声しかしなかった。
・・・水没してる。
私は、とりあえず桜と桐絵にメールで報告した。
勿論、水没させた事も、
『とりあえず・・・エンジュニアに見せないとな。』
そう思いながら警戒区域の中に入って行った。
しばらく歩いてみると、聞き覚えのある声が駅の方からした。
『・・・ここって警戒区域内だよね。』
「─────トリオン能力が高いやつは生け捕りに、トリオン能力が低いやつはトリオン器官だけとっていく。
そうやって集めた兵隊とトリオンを向こうの戦争で使うわけだ。」
空閑くん・・・?
「じゃあ何でわざわざこっちの人間を?」
三雲くん・・・?
どうやらトリオンについて話しているみたいだ。
空閑くんが言っていることは、正しい。
トリオン兵は、トリオンを狙ってるからな。
「───────チカがしつこく狙われているならそれだけトリオン能力が高いってことかもな。」
あの可愛い女の子が、話からしてトリオンが多いみたいだ。
しばらくして、レプリカの上に白くて四角い立方体が現れた。
『お、三雲くんのトリオン量がでてる〜。』
「このキューブはオサムのトリオン能力を視覚化したものだ。
キューブの大小がトリオン能力のレベルを表している。」
「うーん。近界民に狙われるには、この3倍は欲しいかな。」
「・・・別に狙われたいわけじゃない。」
三雲くん達の会話に思わず笑ってしまう。
それにしてもトリオン量か〜。
昔一回だけ測ったような測って無いような・・・
昔の事を思い出そうとした時、巨大なキューブが
出てきた。
『!デカ!!』
「うおお・・・!でっけー!オサムの何倍だ?
これ。」
レプリカの上にある立方体は駅の天井をもうすぐでつくほど大きい。
その大きさに三雲くんは、声もでないほどだった。
「尋常ではないな・・・。
これほどのトリオン器官はあまり記憶にない・・・素晴らしい素質だ。」
「すげーな。近界民に狙われるわけだ」
「感心している場合じゃない!
千佳が狙われる理由は分かった、問題はそれをどう解決するかだ!」
なるほど・・・あの可愛い女の子が三雲くんの守りたい子か。
三人の様子をもっと近くで見ようと思ったが、
近くにボーダー隊員らしく人がいることが分かり、私は 見つからないよう その場から離れた。
『・・・余り使いたく無いけど・・・』
私は、目に力を入れた。
ごく普通の目が、段々きらきら光る宝石の様になっていった。
サイドエフェクト 千里眼
相手の弱点や何百キロ先の所まで透視する事が出来る。
勿論、デメリットもある。
「動くな、ボーダーだ。」
廃墟した駅のホームに新たな人が2人現れた。
学生服を着ており1人はマフラー、1人はパックの牛乳を飲んでいた。
確か・・・三輪隊?だったような。
まぁ、どちらにせよ・・・
面倒臭い事になったよ、三雲くん。
「間違いない現場を押さえた。ボーダーの管理下にないトリガーだ、近界民との接触を確認、処理や開始する。」
「「トリガー起動」」
「さて、近界民はどいつだ?」
「今そのトリガーを使っていたのは
そっちの、黒髪の女だ」
「えっ?」
可愛い女の子が、戸惑う。
「初の人型近界民が女の子か・・・
ちょっとやる気削がれるなぁ」
「油断するなよ。どんな姿だろうと近界民は人類の敵だ」
三輪隊の言葉に三雲くんは、驚きながら弁解していた。
「待ってください!こいつは・・・」
「違う違う」
『ん?空閑くん?』
三雲くんの言葉を遮るように空閑くんが、言った。
「俺だよ、近界民は」
『え・・・・・・』
空閑くん、言っちゃうの?!!!!
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