第6話

6.
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2025/11/03 03:38 更新
焦凍の氷の個性が発現してからというもの、
父は焦凍にしか目を向けなくなった。
私がどんなに努力しても、
「水程度の個性でなにができる」と鼻で笑う。
けれど燈矢だけは違った。
彼は私の個性を誰よりも理解してくれた。
「お前の“自然”の力は、世界を救える。
 あいつのくだらねぇ理想とは、違う。」
夜の屋上でこっそり練習して、
水を風に変え、
風を火に変え、
土を揺らし、
花を咲かせた。
その光景を見て、燈矢はいつも嬉しそうに笑った。
「すげぇよ、お前。俺よりすげぇかもな」

「えへへ、そんなことないよ」
でも、その夜だけは違った。
笑わない燈矢が、
まっすぐ私の目を見て言った。
「……なぁあなた、約束しよう」

「約束?」

「いつか俺がヒーローになって、この国のヒーロー社会を変える。
 そして、親父を、正体ごと暴いてやる」
燈矢の声は低くて、燃えるように熱かった。
私はその熱に、胸の奥が震えた。
「……私も、やる。燈矢と一緒に」
「ほんとか?」

「うん。だって、私たち仲間でしょ」
燈矢は、照れくさそうに笑った。

「じゃあ決まりだ。




世界を変えるのは、俺たちだ」

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