第2話

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2024/03/09 14:36 更新
彼には以前、一度だけ
混みあった電車の中で助けてもらったことがある。



その日は特別混んでいて
しかも目の前にいた人がすごく背の高い人で。


その人が背負っていたリュックが
ちょうど顔に押しつけられてしまっていて
嫌な思いをしていると、
ジュン
すみません。リュック、この子に当たっちゃってます
近くにいた彼がその人に声をかけて
向きを変えさせてくれた。しかも、
ジュン
大丈夫ですか?
あと2駅だから頑張って
小声でそう言うと彼は
その人のリュックと私の間に入って
私に当たらないようにしてくれた。


彼はリュックを前に抱えているので、
私に背を向ける格好で立っていた。
あなた
あ、ありがとうございます…。
ごめんなさい、大丈夫ですか?
背中に向かって声をかけると
彼は少し振り向いて笑ってくれた。
ジュン
うん、大丈夫


彼は近くの吊り革にうまく掴まり
私とくっつきすぎないように
隙間を作ってくれているようだった。


おかげで、駅に着くまで
苦しい思いをせずに済んだ。





電車はやっと駅に到着。


たくさんの乗客が吐き出され
押されるようにして外に出る。
あなた
あの、ほんとにありがとうございます!
助かりました
ジュン
ううん、大丈夫だった?
顔に思い切りリュック当たってたけど…
あなた
大丈夫です!
おかげでなんとか乗り切れました
ジュン
それならよかった



そこまで話したところで
私も彼もお互い
待ち合わせしていた友達と会ったので


それっきり。


ジュン
それじゃ!




最後にニコリと笑ってくれた。



電車では必死すぎてよく見ていなかったけれど、

びっくりするくらい綺麗な顔立ち。


そんな人が助けてくれて
笑いかけてくれたりしたら…






何とも思わない方が無理でしょ…?

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