前の話
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知ってた?
海月っていなくなる時、溶けてなくなるんだって
そしたらまた再生するの
儚く散ったと思ったら
どこからかまた再生する
人間もそうだよね
どこかで知らない、顔も見たことない人が
ぽっくりと消えていくの
そしたらまた、
どこかで知らない人が誕生する
永遠のループ
この話を聞いた時から僕は海月が好きになった
もしかしたら
"僕も海月になれるかも"
ってずっと思ってた
どこからかふと現れて
綺麗に儚く散っていく
誰にも迷惑をかけず
綺麗な水色にとけ込むの
でも、無理だった
僕は水色にとけ込めなかった
僕のところだけ黒く、
滲んでいった
どう頑張っても無駄だった
変えようとすればする程
遠回りになっていく
僕は
どうしたら良かったんだろう
わヵンナクなッちゃッタ?
☆5!
♡3!
👀50!
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!