第5話

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2025/11/13 09:00 更新
地球で大災害が起きてから

「地球退去計画」が発足されたが

始め、彼女たち学生は特に影響を受けなかった。

順に移住先へ移るのだが、基本的には大人から。

政府の人間の半分ほどが移り、

その後第一次産業、第二次産業に携わっている

大人たちが移住していた。

それである程度経ち

生活水準が現在とさほど変わらないぐらいになった時

やっと子供達も移住し始めた。

だがその頃には

地球上での災害の頻度が明らかに高くなっていた。

それは彼女にとっても

他人事ではなかった。
friend
あなた、部活行こ!
友人に声をかけられる。

高校2年生だった彼女が所属しているのは演劇部。
あなた
うん、行こう。
たくさんのキーホルダーのついたスクールバッグを

机の横から取り、肩にかける。
friend
今日何するんだろうねー。
あなた
今日は…シーン練じゃない?
確か、4場だった気がする。
friend
4場ぁ!?
終わった、絶対寝ちゃうんだけど。
あなた
そっか、4場は出ないもんね。
なんて他愛のない会話をする。

演劇部以外の人からすればきっと

暗号に聞こえてもおかしくないような会話。

それを交わすのはなんとも

心の奥にくすぐったさを感じる。
friend
セリフ覚えた?
あなた
まぁ、だいたいは?
friend
えー、裏切り者かよぉ…
あなた
今週末までには覚えないとね。
ぺしょっと小さくなる友人は

あなたの名字にとって掛け替えのない存在だった。

部活も同じで帰る方面も一緒。

ただ電車の路線は途中で変わる。

それまでの7駅を一緒に話しながら帰る。

今日の部活楽しかったとか

今日の先輩は素敵だったとか

昼練があるからお昼はどうしようだとか

そういう会話をすると

学生らしさを実感する。

そんな大切な日々を紡いでいた、

ある日のことだった。
friend
…なんかやけに静かだね、今日。
あなた
そう?
その日はたまたま部活がなくて

試験が近いこともあり

彼女たち自身の教室で

机を向かい合わせて勉強をしていた。
friend
ま、皆どんどん移住してるもんね。
学生たちもどんどん移住を始めていった。

だから周囲のクラスメートも

日に日に少なくなっていっていた。
friend
あなたはいつ移住するの?
あなた
わかんない。
friend
そっかぁ。
一緒に行けたらいいね。
そう会話していたその時

少し遠くから轟音が鳴り響いた。

遠いはずなのに近い。

それもそのはず、その音は

遠くからこちら側へと確かに移動してきていた。
friend
…あなたっ、逃げよう。
友人がそう言った時には

もう遅かった。

力強い衝撃が彼女たちの体を打ちつける。

かと思ったら今度は壁が崩壊し始め、

床に倒れてしまっている彼女たちの上へと

落ちていった。
あなた
____!!
必死に叫んだ友人の名前は

もう覚えていない。
あなた
それで気づいたらベッドの上に…
usm
なるほどねぇ…
下を向きながら話す彼女に

耳を傾けていた8人。

それぞれ真剣な顔で色々な事を考えている。

何か考えついた者もいるだろう。

だが、この沈黙の空気を壊すのは

少しハードルが高かった。
sik
あの…さ…
1つ思ったことがあるんだけど。
全員の目線が佐伯へ向かう。

待っていたと言わんばかりに期待に満ちた目だった。
sik
あなたの名字さんをベッドまで運んだ人が
いるってことだよね。
akg
…確かに?
あなた
おそらくそうです。
でも、誰が運んでくれたかは覚えていなくて。
全員が頭を悩ませた。

どうしたらいいのだろうか。

あなたの名字を運んだ人間も気になるが

それ以前にあなたの名字の事も気になった。
hbc
日が沈み始めたし解散しようや。
そう言った緋八だが、

その他7人のヒーローたちにアイコンタクトを取った。

「少し話したいことがある」
inm
そう…だね。
hsrb
じゃぁ僕は彼女を保健室まで送りますね。
星導が突拍子もなくそう言うと、

全員から白い目が浴びせられた。
hsrb
…いやいや、彼女が途中で
倒れたりしたらどうするんですか。
またしても沈黙。
hsrb
これだから君たちは。
…じゃぁ行きましょうか。
そう言ってあなたの名字に目を合わせる星導。
あなた
あ、はい。
前に立つ星導はあなたの名字からすれば

非常に高く壁のようだった。

身長差があるということは

歩幅の差もあるわけであり

歩くスピードは彼女の普段よりも

明らかに早かった。
あなた
今日はありがとうございました。
そして、ごめんなさい。
教室の扉まで歩いた時

くるりと振り返って他の7人に挨拶をする。

その後すぐにまた前を向いて

先に進んでいる星導のあとを早足で追った。
約1700字です。

たくさんの♡、★ありがとうございます。

(コメントもありがとうございます)

こんなに早くたくさんの方に見ていただけると思っておらず

大変嬉しいです。

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