(うん、分かったからさ、そんな焦らないで)
どうせそうなんだろ、
というように適当にあしらわれる。
それで終わってしまうのも嫌だし、それに絶対、
絶対にヒョンは分かってない。
「分かってない、ヒョンは」
「どうやったら分かってくれるの、」
(見せてくれたら分かるかも)
ヒョンに見せなかったら、僕は復縁した事にされて、
ヒョンはずっと分かってくれないしだろうし、
ヒョンに見せたら、僕がヒョンを好きな事がバレる。
絶体絶命の大ピンチだ。
だけど、ヒョンに、僕は復縁をしていない、という事をどうしても分かって欲しかった。
ヒョンジナとヒョンが付き合っていないのを知った今、
僕が復縁していない事を知られた方が都合がいいから。
でも、。
でも、、。
もしヒョンに、軽蔑されたらどうしよう。
でも、ヒョンはそんな事しないって分かってる。
分かっているんだけど、やっぱり、、
こうだから僕はいつも行動できないんだ。
これが最後のチャンスかもしれないのに。
そう、頭の中で誰かが言った。
だから、
冷静な判断力を無くすために、机の上にあったビールを片っ端から全部飲んだ。
途中、ヒョンジナに止められかけたけど、全部飲んだ。
何も考えずに全部飲んだ。
もちろんヒョンのも。
だんだん冷静な判断力がなくなっていくのを感じながらかろうじて残ってる判断力に最終判断を委ねてみたが、
やっぱりかろうじて残された冷静な判断力も
あってなかったようなもので、
あっけなくヒョンの手にスマホが渡った。
判断力がなくなっても、きっと心のどこかで、
僕が見て欲しいと願っていたのかもしれない。
勿論、自分から見せる勇気はない。
けど、だから、お酒に勇気を借りたんだと思う。
酔っていてよくわからないテンションで、
「一緒にみ~よっと」
ヒョンの横に寄り添った。
(好きだって)
(いい加減恥ずかしがらずに言っちゃえばいいのに)
「ちょっと~読み上げないれ~!」
僕の言葉を聞こえてないかのように無視して、
また、でも、さっきよりは小さな声で読み上げた。
(うん)
(嬉しいんでしょ)
(さあね)
(ハグされて内心嬉しかったでしょ)
(でもずっとハグされてるんだ)
(喋りかけても反応してくれないし、、?うん、?)
(ご飯に来たんだけどハグされてる、、?)
(、、え?)
(俺の話、?)
「うん~そうだけど~、?」
僕の顔を見た後、驚いたように、すぐにまた会話を今度は逆から読んでいくヒョン。
(いい加減恥ずかしがらずに言っちゃえばいいのに)
(好きだって)











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。