第22話

第二十二話:えげつねえ緊張感
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2026/05/26 13:00 更新
あなた「…うん、アンタらはまず単語覚えるとこからやな。」

宮治「うわ、」

宮侑「げっ。」

あなた「“げっ”ちゃうわ、英単語分からんで読解が解けるかいアホォ!!」

宮兄弟「「うぃっす!!」」


午後3時すぎの図書館にて。
“英作文もうイヤやあ〜〜”と駄々をこね始めたアホ双子に長文読解問題をやらせたところ、見事な全バツ。
もはやどこから教えるべきか分からない。
銀は白目をむいている。


あなた「土台がなってへんのや、今日からはコツコツ英単語勉強すること!Are You OK???」

宮兄弟「「Yes,my boss!!」」

角名「ホントよくやるねーあなた。俺だったら諦めてるよ(笑)」

銀島「お前はハナから居るだけやろがい💢」


あなた「ほれ、単語帳貸したるから。今から5分間、このページの英単語叩き込みぃ。」

宮治「えーーー」

宮侑「ぁーぃ…」


如何にも“面倒です”と言いたげな表情のまま、双子は仕方なく単語帳を開いた。

辺りを見回すと、朝コウと勉強していたときよりも利用者は多い。
しかし、殆どの生徒が図書館の隅に設けられた自習スペースで勉強しているため、私らは中央にある丸机を広めに使わせてもらっている。

双子がぎゃいぎゃい騒いで他の生徒に迷惑をかけたらーーーと危惧していたが、双子はいつもの四分の一くらいに声量を抑えている。

どうやらそこら辺は弁えているようだ。
そう思い、正面に座る二人に視線を戻す。

仏頂面で大きな体躯を縮こまらせ、揃ってページを覗き込む双子を見て少し頬が緩むーーーが、微笑んでいる場合ではない現状を思い返してため息をついた。


あなた「……これテスト間に合うんかなぁ…」

銀島「間に合わせんと終わりや。」


げっそりとしている銀と再度ため息を漏らしたその瞬間、後ろから声がかけられる。


北「なんや、えらい真面目やと思たら専属教師が居ったんかいな。」 

あなた「えっ、??」

宮兄弟&銀島「北さん!??」
宮侑「…………」

宮治「………………」

あなた「あ…侑、ここちゃうで。beenが抜けとる。」

宮侑「ハイッ」

あなた「治も。文法がちゃう。」

宮治「…おん。」


宮侑「…………。」

宮治「…………。」


ーーーー静かだ。

あれほどモチベーションの低さを曝け出していた宮ンズが、先程から無駄口一つ聞かずに問題を解いている。

理由は明確。


北「…………」


横からありえん“圧”を感じるからだ。

数分前、突如として現れた男バレ主将の“北さん”は、そのまま私たちのすぐ傍で勉強し始めた。
そして宮ンズは、この“北さん”が余程怖いのか、この方が登場してからお利口さんである。

成績面では特に心配要素のない角名&銀コンビまで姿勢を正して勉強している。


そんなにこの“北さん”が噂よりおっかない人に見えないのもあって、私の脳内はクエスチョンマークで埋まりかけている。
まぁ何にせよ、これまで以上に捗っているので私としては助かるのだが。

侑の隣の隣の席に座る“北さん”をチラリと見やる。
バランスの取れた端正な顔からは、表情が上手く読み取れなかった。


“北信介”………一体どんな人なのだろうか。
少しの好奇心が胸をざわめかせた。
次回、
「お頭様とのご挨拶」

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