第7話

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2025/05/06 10:43 更新



航海の日が、少しずつ近づいていた。

龍水を中心に、船の修理や物資の積み込みが着々と進められていく中、
あなたも少しずつ回復し、村の中を歩けるようになっていた。

「無理はすんな。まだ完治ってワケじゃねぇんだ。」
背後から聞こえた千空の声に、あなたは軽く会釈で答える。

あなた
うん、大丈夫。今日はただ、羽京の手伝いがしたいだけ

そう言って歩いていく彼女の背中を、ゲンがふっと笑って見送った。

ゲン
…いいねえ、あの感じ。青春ってやつ?









羽京は荷物の仕分けをしていた。
彼女がそっと近づくと、すぐに気づいて顔を上げる。


羽京
…来てくれたんだ。

あなた
うん。だいぶ回復して来たから、
お手伝いしたいなって

その一言に、羽京の表情が少し緩む。
いつもと変わらない穏やかな笑顔。けれど、それがどこか愛しく感じられた。

あなたは、そっと彼の腕に寄り添った。


あなた
…ね、羽京

羽京
うん?

あなた
全部終わって文明が復興したら、どこかに一緒に住まない?
海が見える場所とか……静かなところ

羽京は一瞬驚いたように目を見開き、そしてゆっくりと笑った。


羽京
いいね。あなたとなら
きっと毎日を楽しく過ごせるよ


その言葉に、胸がいっぱいになる。
石になった日、何も言えなかったあの日。
今こうして、未来の話ができることが、ただただ嬉しかった。


あなた
…私、石化した日からずっと、
我慢してたの。キスしていい?

羽京
…こっちから、したいくらいだけど

そう言って、羽京は彼女の額に、そっと唇を重ねた。

羽京
まだ痛むでしょ? 焦らなくていいよ。
ちゃんと全部治ったら、そのときは……口にするよ

その優しさが、心の奥まで染み込んでいく。
あなた
…じゃ、作業に戻ろっか!
なにか手伝えることある?


照れたら話を逸らしたがる。あなたの癖だ。
それを見て羽京は静かに微笑む。


羽京
じゃあ、この仕分けをお願いしようかな!
終わったらあそこにいる三つ編みの人に伝えて!運んでくれるから。

あなた
りょーかい





…ずっとこの幸せな時間が、続きますようにと
あなたは心から願っていた。




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