第51話

2.4
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2024/05/18 12:17
煉獄杏寿郎
寂しいのか?
あなた
え?
心を見透かされたみたいだ。
煉獄杏寿郎
嬉しそうな、少し悲しそうな顔をしていた。
この人は変なところで敏感だ。
あなた
…少しだけ、寂しいかも…
気恥ずかしくて、声が小さくなってしまった。
煉獄杏寿郎
甘えるのが下手くそだな。
そう言いながら、僕の頭を優しく撫でた。
煉獄杏寿郎
お前は人を頼ることを覚えた方がいい。
煉獄杏寿郎
その方が、ずっと楽になる。
笑顔でそう言い、
撫でるのを止めた。

"頼る"

僕にできるかな。
誰も信用できない僕に。
煉獄杏寿郎
お前には"仲間"がいる。
煉獄杏寿郎
"仲間は他人じゃない"
あなた
"仲間"
その言葉が、僕の中に入ってきた気がした。
あなた
仲間…
だが、
立場的には、
鬼殺隊は、
"敵"
である。
人間を食らう鬼と、
鬼を斬る鬼殺隊は、
互いを認め合うことは不可能である、
はずだった。



僕の中に花が咲いた               僕の心が軽くなった

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