〈水曜日〉
教室に先生らしき人が入ってきた
〈キーンコーンカーンコーン〉
北見先生は着々と自己紹介を終わらせていった
北見先生こと北見秀先生は
流すようにセットした髪の毛にきっちりとしたスーツを着こなし、
全体的に洗礼されたような雰囲気とふわりとした雰囲気を持っている人だ
彼の顔は
パッチリとしたまつ毛の長い二重の目に
綺麗に整っているキリッとした眉毛、
高い鼻に分厚くもなく薄くもない形のいい唇
'' 端正な顔立ち ''という言葉がまさに似合うと思う
﹍ ﹍ ﹍ ﹍ ﹍ ﹍
クラスメイトも簡単に自己紹介を始める
そうだなぁ……自己紹介…何言おう。
たしか好きな食べ物でいいんだよね
そしたら最近好きな食べ物でも言おうかな。
、、よしそれでいこう。
好きな食べ物を言っただけなはずが
笑いを取ってしまった、、、、
また平杉としたことが、、、!
そう言いながら先生は右上を見つめて
考えてるみたい
それがまた……
なんというか、、、、、、
この時不覚にも心臓がぎゅっと苦しくなった気がした。
まるで締め付けられるかのような、、そんな感じの、、、
__この胸の奥での胸騒ぎは彼の授業が終わり,
昼休みになるまで治まることをやめなかった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!