ゴトゴト、鬱蒼とした森の中を「ホグワーツ特急」が進んでいく
「ちょっくら探してくるわ!」と立ち上がったコネシマ。
腕を振り過ぎて、腕を痛めた私はコネシマにカエルチョコレート*を3つお願いして、
コネシマはコンパートメントを出て行った。
*動くカエルのチョコレート。それと一緒に偉人のカードが入っている。
それから大体腕の痛みが引いてきた頃。
ワーワーと騒がしい声が近づいてきたと思えば、ガラッと開けられるコンパートメントの扉。
中に入ってきたのはコネシマと顔の知らない男子二人。
「こいつらめっちゃおもろいねん!」と笑顔でいうコネシマ。
その後ろには、少し気まづそうにしている豚のピンをつけたニット帽を被る子と、ニコニコと笑う暗めの青髪でメガネをした子だった。
少し躊躇った後、手の平に乗った百味ビーンズ*をパクッと口に入れ、
「まっっず!」と大きい声で言うコネシマ。
*有名な魔法界のお菓子。他にも石鹸味や鼻くそ味、青リンゴ味がある。
大先生が引き当てた小粒のビーンズを強奪しようとするシャオロン。
大先生は取られないよう腕を上に伸ばすがそれをシャオロンが揺さぶり、
ビーンズは大先生の手から滑り落ちる。
床に触れる直前、一つの手がそれを掴み取った
ウツ・レイラー。
私たちと同じく、今年でホグワーツに通うこととなった新入生。
シャオロンは「大先生」と呼んでるらしいので、私とシッマも真似するようにした。
ちなみにコネシマの「シッマ」も、この大先生がそう呼ぶようになったため、私とシャオロンが真似した。
私はそっぽを向いて言った。
シャオロン・トイフェル。
大先生同様、今年ホグワーツに通うこととなった同級生。
...え?紹介が短い? 大先生の部分でほとんど言っちゃったもんだから......アハハ。
そう言って、私はカエルチョコレートを口の中に入れた。
中にあるカードを確認した。
思わず「あ、」と声に出せば「どうした?」とシッマが私の顔を覗き込む。
てかこの人ホグワーツの校長だし、先生呼びしないとじゃん。
ダンブルドア校長?ダンブルドア先生?
そんなことを考えて私は次の箱を開ける。
口に入れたチョコレートが驚いた拍子に変な場所へ入る。
ゴホゴホと咳き込んでいれば、「あなたちゃん大丈夫!?」と大先生がかぼちゃジュース*を差し出し、私はそれを少し飲む。
*魔法界でよく飲まれる飲み物。なお、実際飲んだ人の口コミによると不味いらしい。
そう言って大先生とシャオロンを見る











編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。