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第13話

#11
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2026/05/12 08:37 更新

テーブルにたくさんのピザとお菓子が並ぶ

メンバー全員がテーブルを囲み、ワイワイ騒いでいる

1番最初にボケるだいちゃん。
それに乗って一緒にふざける舜ちゃん。
それを見て大きく笑う柔ちゃんと勇斗。
笑いながらも冷静なツッコミを欠かさない仁人くん。

その光景はライブやYouTubeで見ていた姿とそっくりで、

彼らが素のままアイドル活動をしてくれていることが伝わってくる。

佐野「あなたの下の名前もこっち来てよ」

彼は座っている隣をポンポンと叩き、私を呼ぶ。

全員分の飲み物をお盆にのせて、彼の隣に行く

一人一人お茶を手渡すと、みんな笑顔で“ありがとう”と言ってくれた

M!LKは感謝を忘れないグループだ。

どれだけ些細なことでも感謝の気持ちを忘れずに、

どんなテレビ番組でも最後は全員で綺麗にお辞儀をする。

それが最近やっと認められるようになって、ファンの私まで嬉しくなる。

塩﨑「いやあ、よかったねえ勇ちゃん」

吉田「ほんとに、やっと実ったね」

そう言って勇斗をつつく仁人くんと勇斗の背中をバシンバシン叩くだいちゃん。

曽野「俺と柔ちゃんは特典会が初めましてやからな」

山中「そうそう、改めてよろしくあなたの下の名前ちゃん」

柔ちゃんは優しい目で握手を求めてくれる

「よろしくお願いします……!」

柔ちゃんの暖かい手と握手させてもらう

塩﨑「あー!!俺もまだあなたの下の名前ちゃんと握手したことなかったのに!!!!」

曽野「俺とも握手して〜〜」

だいちゃんと舜ちゃん、仁人くんとも順番に握手をする

勇斗以外との握手は初めてで、終始手が震えていた

佐野「はい終わり!あなたの下の名前に触りすぎな?」

吉田「ただ握手しただけやん笑笑」

仁人くんから突っ込まれた勇斗は、下唇を出して仁人くんを睨んだ後、テーブルの下でそっと私の手を握り、指を絡めた。

昨日の夜の優しい握り方とは違う、力強くて、余裕のないような握り方。

塩﨑「あなたの下の名前ちゃん、こいつイベントの時あなたの下の名前ちゃんの話しかしてこないんだよ」

山中「そうそう、『今日はあなたの下の名前いるかな?』ってずっと呟いてる」

曽野「で、結局見つけられなくて楽屋であなたの下の名前ちゃんとのツーショット写真を眺めるまでがセットな?」

吉田「酷い時は『あなたの下の名前〜…』って呟きながら寝落ちしてるし」

仁人くんの発言に勇斗以外のメンバーが笑う。

佐野「あああぁぁぁ……」

勇斗は握っていた手を離して両肘を机に付き、大きな両手で顔を隠した

横から見える耳は真っ赤に染まっていた

山中「照れんなって〜〜」

曽野「よかったねえ、そのあなたの下の名前ちゃんが隣に居るよ〜??」

佐野「つーかお前ら、なんで俺ん家の鍵持ってんの?」

塩﨑「こないだ合鍵作ったからだよーん」

だいちゃんはキーホルダーの付いた合鍵を勇斗の前でジャラジャラと揺らす

佐野「それ、貸せ!あなたの下の名前のにする!」

塩﨑「もう1個作ればいいじゃーん」

佐野「作る手間が省けるだろーっ!!!」

2人はギャーギャーと叫んで暴れている

こういう絡み合いも可愛くて、ずっと見ていられる

吉田「あなたの下の名前ちゃん、こんなやつですが、よろしくお願いします」

仁人くんは正座をして私を見て、お母さんのような事を言う

「ええ、そんな、私の方がお世話になるかと……」

吉田「こいつ、こう見えて真面目だから…って、言わなくてもあなたの下の名前ちゃんはわかってるか」

うんうんと満足気に頷く仁人くん

「まだまだ全然、何もわかんないですよ」

山中「ねえあなたの下の名前ちゃん、そのパーカー、勇ちゃんの?」

柔ちゃんがピザを頬張りながらパーカーを指さす

「はい、ちょっとぶかぶかなんですけど」

曽野「だからかあ、サイズ大きいなって思ってたんよ」

吉田「勇斗もこういうことするんだねえ」

佐野「かわいいっしょ、俺の彼女」

だいちゃんとのじゃれ合いが終わったのか、彼からいきなり肩を抱き寄せられた

そのまま彼は私の腰に腕を巻き付けて、私を抱きしめる

塩﨑「はいはいそういうのいいから」

曽野「勇ちゃんあなたの下の名前ちゃんにメロメロじゃん」

佐野「……お前らさっきあなたの下の名前といっぱい話してたじゃん」

彼は拗ねたようにそう言うと、私の肩に顔を埋めた

すりすりと自分の額を私の肩に擦り付けている

その姿は甘えている子犬のようで、愛おしく思えてくる

山中「独占欲やば、笑」


その後もパーティーが続いたけれど、彼は私から離れなかった。

机の下で手を握ったり、頭を撫でたり、髪をいじったり、抱きしめてきたり……

昨日の夜の余裕をもつ姿とは別人のようだった。

らむね
らむね
テスト直前ですが、現実逃避で更新させてください

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