前の話
一覧へ
次の話

第8話

episode7
87
2025/12/30 13:18 更新
あぁ、どうしよう。


ヴォックスは僕を逃がす気が無さそう。
距離を少し離そうとするだけで

コードで縛られる上にさらに強い力で掴まれる。
ヴォックス
まだ立場がわかってないのか?
お前は逃げられない。
ヴォックス
選択肢なんてあってないようなもの
どっちを選ぶべきかなんて一目瞭然。
だろ?
(なまえ)
あなた
で、でも…、天国にも、
友達がいるし、
僕の言ったことが気に触ったのか

ヴォックスの顔にノイズが走る。
ヴォックス
HA…!今、お前の目の前にいる俺を
差し置いてまで気にすべきことが
そんなことか?
あ、もっと怒らせちゃった…
(なまえ)
あなた
ぁ、ご、ごめん…なさい、
ちがう、怒らせたい訳じゃなくて、

ちゃんと終わらせたいだけなのに。
ヴォックス
…ハーーッ、なああなたの下の名前(カタカナ)?
俺がどれだけ譲歩しているか
分からないのか?
ヴォックス
俺はお前がただ地獄にいて、
誰の物にもならずにいるだけで
何不自由ない生活をさせてやるって
言ってるんだ。
ヴォックス
こんな好待遇、他じゃないだろ?
くるくるとコードが指に絡みついてきて、


ヴォックスの貼り付けたような笑顔に鳥肌が立つ。
僕だってヴォックスの言いたいことが

分からない訳じゃない

ただそれが天国での大切なこと、人を

放り出す程の価値だと思えない
ヴォックス
…ほら。返事は?
俺があまり待てができないのは
知ってるよな?
(なまえ)
あなた
…えっと…、
どうしよう、どうしたら、…

なんて言えばいいの?

これ以上ヴォックスを怒らせないためには…



ヴォックスside
あなたの下の名前(カタカナ)が考えていることが手に取るようにわかる
私につくのが最善だとどうして分からない?
これだけ猶予を与えているのに、


お前じゃなければ答えすら聞かずに殺している。
(なまえ)
あなた
ぁ…っえと、
視線が泳いでいる。


はぁ…、ただYESと言えばいいだけ

どうしてそれができない?
ヴォックス
一言YESといえばいいだけ。
ヴォックス
それだけだ。できるだろ?
(なまえ)
あなた
僕、
ヴォックス
言っておくが、
煮え切らない返事は無しだ
釘を刺すとあなたの下の名前(カタカナ)は口を噤んだ

ふむ、あと一押しか?
ヴォックス
なぁあなたの下の名前(カタカナ)。お前が居ないから
ヴァルやベルベットも
本調子じゃないんだ。
ヴォックス
当たり前だろ?半年も一緒にいた
お前が突然消えたんだからな。
(なまえ)
あなた
ぁ、え…?
戸惑うあなたの下の名前(カタカナ)の腕を掴み私の方に引き寄せる
ヴォックス
わかるだろ?私たちはお前がとても…
大切だ。
ヴォックス
あなたの愛称、お前がいないと私は…
あー、すごく、胸が苦しい…
あなたの下の名前(カタカナ)の手のひらを私の胸に当て、
肩に顔をうずめる
(なまえ)
あなた
ヴォックス…、僕…
声色からして、随分揺れてるなぁ。

ほくそ笑んでると背に腕が回ってきた。
ヴォックス
HA…ッ
笑いが溢れて抑えきれないな

あぁもうすぐ……


(なまえ)
あなた
!ぁっまっ…ごめんヴォックス!
ヴォックス
ッはぁ?!
あなたの下の名前(カタカナ)は俺を振り払って走り出す

咄嗟にコードを伸ばして足に結びつけた。


あなたの下の名前(カタカナ)の目線の先には…、




…ゲートか。
ヴォックス
ッハハ!また、またか!
私から逃げようって?
ヴォックス
これだけ優しい私への答えはそれか!
転がるあなたの下の名前(カタカナ)に手を差し伸べてやる
ヴォックス
手を取れよ。契約だ。
簡単な条件のな。
怯えるお前も随分可愛げがある。

もっと早くに手を取っていれば

そんな顔せずに済んだんだ


自業自得っていうやつだろ?
ヴォックス
なぁ?あなたの愛称。



プリ小説オーディオドラマ