あの試合から 、もう数日が経過していた 。
総司とは別に何もなく 、いつも通り 。
あの日の総司の言葉を思い出しながら 、友達と屋上でお弁当を食べていた 。
それが友達にバレて 、いじられながら必死に否定していた時 。
どこからかやって来た総司に 、横から卵焼きを取られた 。
ニヤニヤしている友達を軽く睨んでから 、私ももう1つの卵焼きを口に入れた 。
「 うちも食べたい 」と友達も私のお弁当箱から唐揚げを持っていった 。
聞き間違いじゃなければ 、総司は今とんでもない爆弾発言をした気がする 。
私の静止は届かず 、総司はそのまま去っていった 。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!