第10話

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2026/02/04 08:32 更新
森鴎外
これは1年前、私が彼女をスカウトしたんだよね。
1年前、彼女が15歳になって2ヶ月がたった時だろうか。




この時、ある噂が流行っていた。


人気のない場所では人殺しの悪魔がでる噂だ。
私はその悪魔と出会った事がある。
あなた
…。
丁度人を異能力で殺害してた最中だったかな。





彼女は目の光がなく、物静か。 

全てを諦めて自暴自棄になっていた。

ただ1つ、とてもおかしい所があった。



彼女は自身の体を切り刻む恐怖心がなかったのだ。
森鴎外
…君、ポートマフィアに入らないかい?
あなた
…ご飯が3食出る?
森鴎外
3食でるよ。
あなた
早く連れてって。
そう言ってあなたは私の裾を掴んで走ろうとしていた。

そのあなたの目はとても輝いていた。



だから私もなるべくそのペースにできる限り合わせた。
私がポートマフィアの前に来ると、彼女はポートマフィアの大きさにとても驚いていた様子だった。
森鴎外
ここがポートマフィアだよ。
あなた
…建物が大きい。
森鴎外
そうだろう。
森鴎外
なんせポートマフィアだからね。
あなた
ふーん。
あなた
早く入ろ。
森鴎外
あー…分かったよ。
彼女はポートマフィアに全然興味を示さなかった。


彼女が興味を示しているのはご飯が3食出る事だろう。
そこから彼女にポートマフィアを案内した。


全然興味を示さなくて泣きそうにもなった。
森鴎外
ここは君の部屋だよ。
あなた
…広い。
森鴎外
そしてこのタブレットから連絡が来るからそれまでは部屋に居てね。
森鴎外はすごく高そうなタブレットを渡してきた。
あなた
はーい。









森鴎外が居なくなると先にベッドに寝っ転がった。
あなた
ベッドなんて何年ぶりだろ。
大体私がいつも寝ていたのは床だ。


孤児院でも布を敷いて床で寝ていた。
あなた
敦くん元気かなぁ…。
敦くんは孤児院の時に仲良くしてくれた知り合いだ。






よく彼と一緒に檻に閉じ込められていたのもいい思い出だ。




すると部屋の中に通知音が鳴り響いた。



どうやらタブレットに連絡がが届いたみたいだ。
あなた
…なんだろ。
メールを開くと森鴎外からメールが来てた。





【森鴎外】
あなたくん、早速だけど下に来てくれないかい。
君の先輩を紹介する。
休んでるとこ申し訳ないね。
あなた
…えぇ。
私は急いで準備をした。
ドアを開けると森鴎外以外に2人の先輩が居た。
あなた
…どうも。
太宰治
どーも太宰治です。
中原中也
中原中也だ。
あなた
あなたのフルネームです。
私は異能力の事を秘密にした。

言わなくても良かったしね。
森鴎外
まぁここまでは君が知っているだろうね。
太宰治
はい。
森鴎外
それじゃあ少し話を飛ばそう。
これはあなたくんが入って1日が経った頃



ドアが開いた方を見るとあなたくんが立っていた。

何か言いたそうだ。
あなた
あの…異能力を秘密にしても良いですか。
森鴎外
んー…なんでだい?
あなた
ん…その方が不意をつきやすいので。
目線が右上を向いた、多分嘘をついているのだろう。



まぁ一理にはかなっているので許可を出すことにした。
森鴎外
良いよ。
あなた
ありがとうございます。
そう言うとあなたくんはスキップをしてドアから出ていった。



このころは単純で可愛かった。
そこから4ヶ月が経った。

あなたくんはポートマフィアにも慣れた頃だろう。
今のあなたくんは異能力を隠密にして異能力無しの肉弾戦だと偽り、実績を塗り重ねていった。





それにあなたくんは仕事に従順、部下にも優しく気を使え、そして異能力が強かったので逃げ出せないように幹部に指名した。
あなた
私が幹部ですか?
森鴎外
そうだよ。
森鴎外
どうだい?
あなた
嬉しいですっ!
あなたくんは本当の意味を知らずに喜んでいた。



そのまま従順な何も知らない犬として生きていてくれ。









太宰治
…可哀想に。
そしてその本当の意味を知りながら、太宰はこっそり盗み聞きしていた。
あなたくんが入ってから5ヶ月が経った。
彼女は昔入ってた孤児院に行ってみたらしい。
あなた
…敦くんと院長先生居るかな。






孤児院に入ると私の知らない顔の子だらけだった。
子供
新しく入る子ー?
子供
何歳なんだろぉー。















肝心の院長先生と敦くんは何処なんだろうか。
院長先生
は?…あなたが?
彼はとても驚いていた。


まぁそうだろう、私は彼に捨てられたと言っても同じなのだから。
あなた
院長先生。
院長先生
…。
すると院長先生は子供のいない奥の部屋に連れてってくれた。
あなた
院長先生。私は貴方が居なくても生きていけるようになりました。
あなた
認めてくr
院長先生は私にビンタをした。







私は数秒経って理解した。
院長先生
なんで異能力で人を殺す道を選んだ。
院長先生
愚者め。
あなた
院長先生
人を救わぬ者に生きる価値など無い。
院長先生
さっさと帰れ。
あなた
…あぁ。
私はすぐにそこから逃げ出した。


目からは大粒の涙が流れていた。
最初から私は殺人に手を染めなければ良かったんだ。







自暴自棄になって殺人しなければ認められてたのかな。



ポートマフィアを辞めてしまいたい。


私はこの日から異能力を使わなくなった。
森鴎外
こんな感じかね。
だから彼女は異能力に対してあんなに拒絶反応を起こしていたのか。
太宰治
…ありがとうございます。
太宰治
失礼しました。
結構時系がおかしいかもしれないけど許してね。

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