第16話

逃亡そして共闘
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2023/12/03 16:26 更新
らんside
らん
らん
はぁ…はぁ…

なんで、こんなことになってるんだ?
いるま
おいらん!もっと足動かせ!
らん
らん
魔法使いに…はぁ…はぁ…
肉体強制するな!
いるま
!らん後ろ!!
らん
らん
へ?

後ろを振り返ると、王国騎士が今にも剣を振り下ろそうとしていた

やば……死
みこと
らんらん!伏せて!

ガキンッ




みことが俺の前に立ち塞がり、王国騎士の剣を受け止め、跳ね返した。
王国騎士が怯んだその隙に、みことは相手に剣をふるった。




ザシュッ
王国騎士
グッ…

ドサッと胸を抑えて倒れ込む王国騎士。
みこと
ふぅ…らんらん大丈夫!?
らん
らん
あ…ああ、うん
ありがとな、みこと
みこと
えへへっ

照れながら剣をしまうみこと。

みことのあまりの速さに、あっけに取られてしまっていた…
コイツかなりやるんだな
いるま
何ボサっとしてんだ!まだ後ろからも騎士が追いかけてきてんだぞ!?
らん、怪我は?
らん
らん
な、ないです!
いるま
よし!走れ!ほらみことも!
みこと
うぁあ、はい!

俺たちはまた走り出した。
王国騎士たちの足音も、すぐそこまで来ている。


どうしてこうなってしまったのか…
それは数時間前まで遡る。
王国騎士に追われるみことを助けた後。

俺たちは、とりあえず身をひそめられる裏路地に移動した。
らん
らん
で、この先どうしようか?
いるま
どうするって…すちと広場前の酒場で待ち合わせしてるだろ?
らん
らん
そうだけどそうじゃなくて、みことの話だよ!
みこと
俺?
いるま
らん、まさかとは思うが…
このままコイツを匿うつもりか?
らん
らん
そうだけど…
いるまはそうじゃないの?
いるま
当たり前だろ!明らかに厄介事抱えてる奴とこれ以上関われるかよ
らん
らん
でも!このままじゃ、いずれみこと捕まっちゃうだろ?
いるま
コイツにそこまで尽くす義理はねぇよ
らん
らん
お前に人の心はないのかよ!
いるま
お前はお人好しすぎるんだよ!
らん
らん
分からずや!
いるま
考え無しのアホ!
みこと
ふ…2人とも!
夫婦喧嘩はそのくらいに…
らん
らん
夫婦じゃ!!
いるま
ない!!

あわあわと、俺たちを懸命になだめようとする みこと。
命狙われてたのに、俺たちの心配してる場合かよ…


いるまと喧嘩してる場合じゃない。
しっかりしなきゃ…
らん
らん
みことはどうなの?
みこと
どうって…
らん
らん
俺たちに助けて欲しくて、声かけたんじゃないの?
みこと
俺は…あの時は無我夢中で…そしたら2人が見えたから…だから…安心して…

もじもじと話していたみことだったが、ふっと顔を上げて俺といるまに笑いかけた
みこと
うん…安心したんだ。
2人がいて良かった、ありがとう!
らん
らん
うん?えっと…どういたしまして?
いるま

なんか抽象的すぎると言うか…
話も絶妙に噛み合ってないし…

俺はみことがどうしたいのか聞いたつもりなんだけど
いるま
俺だって、見殺しにするのがいいとは思ってない
らん
らん
いるま…
いるま
けどな、助けたいって気持ちだけじゃ、命を無駄にするだけだ。
いるま
らんだって、冒険者なら分かるだろ?
自分の命は自分で守らなくちゃいけない。この世界は弱肉強食だ。
らん
らん
それは…もちろんそうなんだけど
いるま
自分の命一つ守るのでさえ精一杯なんだ。仲間ならともかく、赤の他人を助けて命を危険に晒すなんて、俺は反対だぜ。
らん
らん

いるまの言っていることは正しい。

王国騎士に追われていたということは、みことは国に追われている。


一人なら良かったけど…俺にはすちがいる。いるまがいる。
2人を…仲間を巻き込むことになる。
みこと
俺はいいよ!
らん
らん
みこと…
いるま
みこと
元々、2人を巻き込むつもりなんてなかった。らんらん、あの時、俺を見捨てないでくれてありがとう!
らん
らん
みこと…
みこと
いるまくんも!
いるま
俺は何も…
みこと
ううん。路地裏まで、案内してくれて連れてきてくれてありがとう!
いるま

そういえば…ここ路地裏なら逃げやすいと連れてきたのはいるまだった。

いるまも…なんだかんだ、みことを心配しているのかもしれない。
みこと
俺は2人に会えただけで十分だよ!
らん
らん
みこと…っやっぱり一緒に
いるま
!…誰か来る!
らん
らん
え?

何言ってるんだ?
こんな所に人なんて…
王国騎士
いたぞ!!
らん
らん
は!?

曲がり角から姿を表したのは、1人の王国騎士。

嘘だろ!?
これだけ入り組んだ裏路地で俺たちを見つけ出すなんて不可能にも等しいのに…
いるま
らん!みこと!目つぶれ!!
らん
らん

いるまの声を微かに聞き取り、条件反射で目を閉じた。
ボフン!!
王国騎士
ゲホッ…なんだこの煙は

煙?いるま、煙玉でも投げたのか?

目を閉じているから、今がどんな状況か把握出来ない…
いるま
走るぞ!!
らん
らん
みこと
うぉわ!

グイッと腕を引っ張られ、目を開けると いるま が俺とみことの手を引っ張りながら前を走っていた。

後ろを振り返ると、路地一体に白い煙がたちこめている。
みこと
わぁ!いるまくん凄いな!
忍者みたい!
いるま
は?なんだよ忍者って
らん
らん
それより、なんでここまで王国騎士が…!?
みこと
俺たちの後つけてたのかな?

それにしては、あの王国騎士、俺たちを見つけて驚いた表情してたよな…
「いたぞ!」って言ってたし
いるま
…さっきより路地裏にいる人の気配が増えてるぞ
らん
らん
気配?そんなの分かるの?
いるま
捜索に当てられる王国騎士が増えたって考えるのが妥当だな。

確かに、数を増やされたら見つかる確率も高くなるか…
みこと
えぇ!みんな俺を探してるの!?
いるま
いや…それにしては人数の増え方が極端すぎる…他にも誰か探してんのか?
らん
らん
いるま、これからどうしよう?

このまま逃げるだけじゃ、体力が尽きていずれ捕まる…
みこと
俺…捕まりに行くよ。そしたら2人は逃がしてもらえるかも
いるま
らん
らん
っ…ダメだ!
みこと
らんらん…
らん
らん
死にに行くようなものだぞ?みことを見殺しになんてできない
みこと
らんらん、どうして見ず知らずの俺にそこまでしてくれるの?
らん
らん
それは…

自分でもなぜだか分からない。
みことのことは名前以外何も知らない、赤の他人のはずなのに…

でも…心の底から思う…
みことに死んでほしくない
いるま
…はぁ。どの道、あの王国騎士には俺たちがみことと一緒にいた所をガッツリ見られてる
みこと
うぅ…
いるま
言い訳しても聞き入れてくれる連中じゃないしな。国相手に、戦力は必要だろ
らん
らん
いるま…それじゃあ!
いるま
ただし、王都から出るまでだ。そこからは別々に逃げる。お前の事情は詮索しない、その方がお互いのためだろ。
みこと
いるまくん…
らん
らん
やったなみこと!
王都にいる間は仲間だぞ!
みこと
仲間……
らん
らん
みこと?
みこと
ぁ…うん!ありがとう!

なんだろう…
一瞬だけど、みことの表情が歪んだ気がした

まあ大丈夫か、今は笑顔だし


それよりもずっと喋りながら走り続けていたせいで、そろそろ俺の体力がヤバい…

2人は【盗賊】と【剣士】なだけあって疲れ知らずみたいだし…
【魔法使い】は後衛専門なんだよぉ!体力ないんだよぉ!
らん
らん
はぁ…はぁ…
それで…これからどうしよう?
いるま
教会に行くぞ
みこと
教会?
いるま
教会は神を信仰する場所だ。故にどこにも属していない。国相手に身を潜めるには打って付けだろ。
らん
らん
なるほどな
そして今に至る
らん
らん
いるま!教会は本当にこっちであってんだろうな!?
いるま
あってるから安心しろ!

とか言って、もう数時間走り続けてるぞ…
やばい…目が朦朧としてきた…

足を動かす力なんて、もうとっくに限界が来てる…
いるま
まずいな…王国騎士の数が多すぎる
このままじゃ退路を立たれて終わりだ
みこと
うぇえ!!そんな…
らん
らん
はぁ………は…

ヤバ…
いるま
…らん?
らん
らん
ごめ…もう……限…か…
みこと
らんらん!!

足の力がドッと抜けて、視界が宙を舞った。
まるでスローモーションのように、駆け寄ってくるいるまとみことが見える。

後ろへ倒れ込む。
そう思った時…
ポスッ
地面に頭を打ち付けたと思ったが、柔らかい感触が返ってきた。

どうやら誰かに受け止められたらしい。
すち
すち
らんらん大丈夫!?
らん
らん
す…ち…?

疲労で薄れゆく意識の中、微かにとらえたのは、すちの焦った顔と…

黒いマントを頭から被った、赤い目の男だった
お久しぶりです、作者のそらまめです!
長らくお待たせしました!

学業が忙しく更新ができず、すいませんでした…



アンケート結果も予定より大幅延長してしまいました。
申し訳ありません…

ありがたいことに400件を超える回答を頂いて、とても驚いております。
皆様、投票して頂きありがとうございました。

アンケートの結果、この作品の登場人物は『VOISING所属の歌い手様のみ』とさせていただきます!



皆様、改めていつも本当にありがとうございます!
気が向いた時にでも、また読みに来てくださいね!!

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