長い、永い夢を見た。
何も無い、ただ扉があるだけの真っ暗な部屋に閉じ込められる夢。
そこにこれまで関わってきた、友達だった人が入ってきて私を否定だけして帰る夢。
何も無いのだから、もちろん気を紛らわすものも無い。
扉を探そうと試みても、何km歩いてみてもない。
だから、脳には邪念ばかり思い浮かぶような、そんな夢。
ガチャ
「最低」
パタン
ほら、もう××人目。
ガチャ
「信じてたのに」
「気色悪い」
「近づくな」
「人でなし」
「人として終わってる」
「クズ」
「なんでこんなヤツと仲良くしてたんだろう」
「大嫌い」
もう、聞き飽きたよ。
何時になっても覚めない。
私の体内時計が正しければ、もう数日は過ぎている。
こんなことになるなら……
いや、まだ一縷の望みはある。
まだ、3人来てない。
ガチャッ
「オレの妹だと思いたくない」
バタン
いなくなった途端、急に涙が零れてきた。
止めようとしても止まらない。
何も無い部屋の中にポタポタと水が落ちる音が響く。
こんな世界なんて……
今……私…何考えてた?
ガバッ
コンコンコン
パタン
いつも通り接してくれたから、大丈夫…
と思ったのも束の間だった。
この話の続きを聞く気にもなれなくてそのまま逃げ出した。
私といつも通り接する…演技?
信じたくなかった。
私には嫌われ者がお似合いなの?
土日は真面目に勉強するので投稿しません、把握お願いします🙇♀️
流川くんリアコだった件((
𝙉𝙚𝙭𝙩➡︎
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!