誰だかわからないけど、疑わしきは罰せ。
見敵必殺の精神は大事だと思う。
そう思って私は手のひらを向けて、呟いた。
バタバタと顔の前で手を振られ、どーんを言い損なった。
ちゅどーんはちゅ部分よりどーんの部分がだいじだと思うんですが。
昨日綾部君に天女の来訪を知らせた声と同じ声だ。
苦しげな顔で綾部君の同級生君が言葉を絞り出す。
顔をことさらに青くした同級生君の背をさすり、ちら、と綾部君が私を見た。
当然ながら、というべきか、同級生君に私の姿は見えていない様子で、青い顔のまま首を傾げている。
同級生君、、、平君に心配をかけないようにか私の方から視線をそらし、綾部君は踏鍬を握りしめた。
そして私の方を見ず、それでいて私に言う。
ぐっと拳を握り込み、胸を張れば綾部君は少し安心したような顔をして、平君の手を引いた。
静かな声で囁かれた声に「任せなさい」と親指を立て、私は大きく背を伸ばした。
あははと笑い、片腕を空へ突き上げた私は、長屋の方へ帰っていく綾部君と平くんとは逆の、いつぞや私が閉じ込められた“天女様の庵”へ向かった。
↓ルートが変わるよ!
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。