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第1話

おまけ【ぴくとの旅立ち】
4,475
2023/12/02 03:17
pkt
明日から俺、旅に出るから
あなた
……は?
幹部になって数ヶ月が過ぎた。
とても楽しく、何不自由無く暮らせている
そんなある日、ぴくとさんのご自宅に行った
お店は爆発で無くなってしまったが、簡易的に用意してたもしものための家が役に立ったらしい
我々国とは少し離れたところにぽつんと一軒だけ立っている。田舎のような場所だ
ぴくとさんの場所がわかったのは最近で、私は久しぶりにぴくとさんに会えたのだ。
勿論護衛(許可なし)つきでね
zm
え、ぴくさんどっかいくん?
em
行く…というより旅だから、帰ってくるのは何年後かわからないお出かけみたいな感じですね
shp
せっかく会えたのにですか?
pkt
うん。世界をぶらぶらしてみようかなって
ぴくとさんは本気らしく、大きく、けども必要最低限しか入ってないバックを玄関においていた
さみしいよ。だってずっと一緒にいてくれたじゃん
町に行くとき、初めて入った店がぴくとさんの店で良かった
だって凄く優しくて
温かくて、お兄さんみたいな人だった。
溢れそうな涙をぐっとこらえながら、ぴくとさんに抱きつく
pkt
っえ!?あなた!?
zm
なっ!?
em
ゾムさんステイ。
zm
うぅ………
あなた
ぴくと…さんには沢山助けられた…
あなた
だけど…止めないよ…
あなた
…生きて…また会いたい。
少しだけ強く抱きしめると、ぴくとさんも抱きしめてきた
pkt
…結局…あなたのお兄さんポジにしかなれなかったなぁ
ぴくとさんの腕の中は暖かかった
暫くこうしてたら
zm
…長い!
ゾムが引き離してきた
em
ちょ…ゾムさん…
あなた
…ううん。確かに長かった。ごめんね
pkt
いや、俺は嬉しかったけどね
shp
は?
zm
あ?
あなた
いや殺意高…
その日は暗くなるまで遊んで、グルッペンさんからインカムに早く帰ってこいとの連絡があったため戻ることになった。
あなた
…ほんとうに、ちゃんと戻ってきてね?
pkt
もちろんだよ
次の日。ぴくとさんは旅に出た
会えないのはさみしい。
でも、また会えるのが楽しみになるって素敵なことだと思わないかな
ぴくとさんも見ているかもしれない月を見上げ、寒いはずなのに、温かい気持ちになった。

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