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第6話

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30
2026/08/27 10:22 更新
……ろ




……ろ…







なろ!
奈路
……なに…?

暗闇の中母の声が響く




どうやら地震が起きたらしい



震度は7、僕は母に引っ張られるようにして家をあとにをした。



なろっち!
奈路
翔ちゃん……それに、みんなも



次の日、目にはいるのはいつもの4人


昨日からの不安が薄れた気がした

宇宙
なろ屋さんは無事?
奈路
…まあ、生きてはいるね




海音
……なあ、のっきたんは?



その言葉で初めて気づく



この場にのきが居ないことに


他の避難場所にでも居るんじゃないか?


奈路
……そうだ…LINE…


震える手で昨日交換したばかりのLINEに連絡を入れる




一分


宇宙




二分



海音


三分



奈路
…なんで…?


自分でも声が震えているのがわかる


…まだ見てないだけじゃないか?




奈路
…うん






結局その日はのきからの返事は来なかった





3日後、久しぶりに見た外の景色




それは自分達が知っている街とはかけ離れていた






……あの公園、行くか?
奈路
……うん



そこに行けばのきに会える気がして、思わず足が動いていた



進むたびにどんどん増えていく瓦礫の山



その山を乗り越えた先、公園と街をつなぐ道にそれはあった



奈路
……楠木



あの日、のきから教えてもらった楠の大木が横たわっている



その時、この場に似合わない明るい声が響いた
琥久
あ!あの時のおにーちゃん!



あの時の子供、こーくてゃんのお父さんが言うには


この前の地震で津波も起こったらしい

この街を飲み込む規模の津波はこの楠により止められ、被害は最小限にとどまったそう



宇宙
……知らないところで守ってくれてたんだ


そらちゃんがぽつりとこぼす



奈路
(ありがとう)



僕も心のなかで感謝をした


のきから返事はこないまま迎えた新学期



真新しい制服のままふらっといつもの公園に立ち寄った


地震の影響で前と遊具も雰囲気も変わってしまっていたけど、前と変わらない場所に楠の切り株はあった



奈路
あ…



楠の切り株から芽が出ている



後で調べると「ひこばえ」と言うらしい



奈路
強い生命力…



見つめていると無性に力が湧いてきて、立ち上がった



みんなにLINEを送る



“これから遊ばない?”



場所も何も伝えなかったけど、全員がこの公園に集まった



それからは時間も何も気にせずみんなで遊び回った



制服が汚れてお母さんに怒られたのも気にならなかった


その日、僕は地震が起きてから初めて心から笑えた
次回!エピローグ!

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