第57話

神楽巴という人
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2026/03/18 12:00 更新
巴サイド
神楽巴
神楽巴
…ほら、早く行きなさい
藍
…そうだな
藍
行こう、緋花
二人が見えなくなるまで見守る。

あの子は自分を見てどう思うのだろう。
私はあの子を…。
気配がふっと濃くなった。

ああ、ようやく来たのか。










北の社。
巴か
神楽巴
神楽巴
ええ、お久しぶりです
長らく見なかった
死んだのかと思ったぞ
嘲笑だろうか。


いい気はしない。
会うのはあの騒動以来だな
神楽巴
神楽巴
…そうですね
あの日のことを覚えてる者。二人。
神楽巴
神楽巴
…あの二人、監視していたのですか
ああ、結界を壊しかねない
特に緋花はな
根本からの火守の血。警戒するべきだ
お前もわかるだろう
神楽巴
神楽巴
……
神楽は何も言わない。


言えない。

これからあの子がどうなるのか知っているから。
…お前は何がしたいのだ?

私のしたいこと…?




役目から逃げた。

あの子を迎えに行かなかった。

あの子に孤独を味わわせてしまった。
私は…
神楽巴
神楽巴
見守ります
神楽巴
神楽巴
彼女が何を選ぶのか
神楽巴
神楽巴
それだけです
…そうか
今はどこに?
神楽巴
神楽巴
守護隊です、結界管理の
世間話。側から見たらそう思えるだろう。
ほう、お前らしいな
神楽巴
神楽巴
神楽巴
神楽巴
…社様はどうされるのですか?
私は結界が壊れなければそれでいい
声は淡々としている。

それ以上でもそれ以下でもないのだろう。
本当に変わらない。

神楽はそう思う。
心の中でため息をついた。
その空気を察したのだろうか、北が口を開く。
揺らぎは呼び声だ
神楽巴
神楽巴
呼び声…?
内にあるものが目覚めようとしている
神楽巴
神楽巴
……
あの娘は灯の器だ
神楽巴
神楽巴
…まだ灯すには早いのでは?
揺らぎは内からだ、いずれ選ぶことになる
神楽巴
神楽巴
ならば尚更っ…
血はいずれ疼く
お前も同じだ、わかるだろう
分かる。


だって分かりたくないからだ。
北の社は何も言わない。

おそらく神楽が考えていることがわかるのだろう。

同じ過ちを見守った者として。
北は空…いや、結界を見上げた。
あの娘たちはあの日のことを調べているだろう
おそらくあそこに辿り着く
神楽巴
神楽巴
……あそこ?











旧火守の社だ
そこは緋花の実家であり、火守の活動の拠点であり、











結界騒動の中心である。
月葵(主)
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