「ねぇガっくん、ガっくんが結婚する時も雨って降るのかな?」
「うん?どうしたのとやさん藪から棒に」
帰り道。ガっくんこと伏見ガクは僕の質問にいまいち問いの意味がつかめないといった顔をした。
「うーん?」
今日は生憎の天気雨。空は青くどこまでも澄んでいて、なのに傘を差さないと顔に当たる水滴が痛いほどの強めの雨が降っていた。所謂天気雨ってやつ。
「狐の嫁入りってこと?俺が結婚しても嫁入りじゃないからなぁ、わかんないなぁ…」
_あぁ、狐であることは否定しないんだ。
そっと、遺骨を抱えて1200年前の会話を思い出す。
いつからこうしてるのか、いつまでこうするつもりなのか。僕は、これから何をすればいいんだろうか。
ああ、悲しいかな誰も答えてはくれないし僕も答えなんか求めちゃいない。
これから、何をしようか。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!