第23話

その背中、追いかけるのは
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2025/01/04 10:13 更新


青柳冬弥side


2年B組  教室


青柳冬弥
青柳冬弥


「“ただの善意”によって…
あなたの下の名前の想いは、簡単にころされる」


ルカの言葉が、頭から離れない。


あれから、彰人から話を聞いた。


『春野 竜』について。
そして…春野とあなたの名字の関係について。


彰人も、詳しいことは知らないらしいが…
あの2人は幼なじみ。
だが、今の関係はあまり良くないように見えたとか。


ルカは、「春野竜が動き出した」と言っていた。
何か…起こるのだろうか。


青柳冬弥
青柳冬弥
わからないことばかりだな…


暁山瑞希
暁山瑞希
冬弥く〜ん!何悩んでるの?


青柳冬弥
青柳冬弥
暁山。今日は学校に来ていたんだな


暁山瑞希
暁山瑞希
うん!
杏から、面白い情報貰ったんだ〜!


青柳冬弥
青柳冬弥
面白い情報…?何かあるのか?


暁山瑞希
暁山瑞希
あ、知らない?
なら、ボクが特別に教えてあげよう!


暁山瑞希
暁山瑞希
なんと今日、滅多に来ない
定時制の天才が来るらしいよ!


暁山瑞希
暁山瑞希
噂では、どこかの部活に入るとか!
だから放課後、
姿だけでも見ておこうと思って


青柳冬弥
青柳冬弥
そうなのか。
教えてくれてありがとう、暁山


暁山瑞希
暁山瑞希
ふふっ、冬弥くんは、今日も部活?


青柳冬弥
青柳冬弥
あぁ。神高祭まで、時間がないからな


暁山瑞希
暁山瑞希
そっか〜、頑張って!
今年の神高祭は楽しみだなぁ〜


そう言って、暁山は教室を出ていった。


定時制の天才か…
気になるが、今は部活に集中しなければ。




DTM部  部室


青柳冬弥
青柳冬弥
あなたの名字は…今日も休みなのか?


東雲彰人
東雲彰人
いや、今日は来てるぜ。
担任に呼ばれたから、遅れるってよ


部室のドアが開いた。


海斗  (KAITO)
海斗 (KAITO)
みんな、いるかな?


海斗先生と…隣にいるのは、誰だ?


春野 竜
春野 竜


東雲彰人
東雲彰人
…は…?


鏡音レン
鏡音レン
あの、先生…あなたの下の名前先輩が、まだ…


海斗  (KAITO)
海斗 (KAITO)
そうだ、先生に呼ばれてたんだったね。
待ってて、今呼んでくるから


春野 竜
春野 竜
あっ、いい。
あなたの下の名前にはサプライズで伝えるんだ〜


海斗  (KAITO)
海斗 (KAITO)
…分かった。じゃあ…


先生が、こちらに向き直る。


東雲彰人
東雲彰人


天馬司
天馬司
…?


鏡音レン
鏡音レン
うぅ


神代類
神代類


彰人の冷たい目線と、
司先輩の疑問を持った眼差し。
レンは、周りを伺って、
神代先輩は、なにかを考えているような…


海斗  (KAITO)
海斗 (KAITO)
こちら、今日からDTM部に入部する


海斗  (KAITO)
海斗 (KAITO)
春野 竜くん


青柳冬弥
青柳冬弥
…!


天馬司
天馬司
な…


天馬司
天馬司
なんだとぉぉぉぉ!!!?


鏡音レン
鏡音レン
ひ、ひぇ…


海斗  (KAITO)
海斗 (KAITO)
…あれ、みんな竜くんの事、
知ってるのかな?
とりあえず竜くん、自己紹介ね


春野 竜
春野 竜
はいはーい。
えーっと、春野 竜。よろしくね〜


春野は、顔の近くで手を振りながら言った。


フレンドリーな様子だったが…


すぐに、春野の目は、色を変えた。


春野 竜
春野 竜
…で、最近、あなたの下の名前の元気が無いのって、
君たちのせい?


神代類
神代類
おや、それは…どういうことだい?


春野 竜
春野 竜
そのままの意味だよ。
あなたの下の名前の元気が無いんだ


春野 竜
春野 竜
最近起こったことなんて、
DTM部が出来たことくらいでしょ?


春野 竜
春野 竜
君たちしかいないんだよ。
あなたの下の名前を傷つけるのは


東雲彰人
東雲彰人
…ふざけんなよ、それだけか?


青柳冬弥
青柳冬弥
おい、彰人…


東雲彰人
東雲彰人
お前、あなたの下の名前のこと、
ちゃんと見てんのか?
あなたの下の名前はな…!


ドサッ


彰人の言葉を遮るように、何かが落ちる音がした。


嫌な予感が、頭の中をよぎる。
皮肉にも、その予感は当たってしまった。


青柳冬弥
青柳冬弥
……あなたの名字…


あなた


絶望した顔のあなたの名字が、そこにいた。




床には、あなたの名字のリュックと、
何かのプリントが散らばっていた。


あなた
…ぇ、あ……えっ、と…


春野 竜
春野 竜
あなたの下の名前!!
僕が居てビックリした?僕ね…!


あなた
っ、ごめん!!!


そう言って、あなたの名字はどこかに走って行った。


廊下を曲がり、他の生徒にぶつかりながら、
人の居ないところへ。


そのまま外に出ようとしたあなたの名字を止めたのは、


あなた
っ…!?


青柳冬弥
青柳冬弥
…あなたの名字…!


俺だった。


あなた
あっ、青柳く…っ、離して…!


青柳冬弥
青柳冬弥
駄目だ。あなたの名字、一体何があった?
あの驚き方は、流石に…
何かあったとしか思えないんだ


あなた
…でも……っ、助けて、ミク…!


パァァッ!!


青柳冬弥
青柳冬弥
!?


あなたの下の名前の持っていたスマホが、光り出した。


光に、飲み込まれていく。


初音ミク  (チョーカー)
初音ミク (チョーカー)
『…』


光の中で、
ぼんやり見えたミクのようなホログラムに、


とても冷たく睨まれたように見えたのは…
俺の、気のせいだろうか。


こんにちは、作者です!
最近、コメントをして下さる方が増えてきて、
とても嬉しいです。
ニヤニヤしながら、全て目を通させて頂いております。
本当にニヤニヤしています。
4回くらい見返しています。()
返信は余裕のある時にはさせていただきます。
それだけのご報告です…!
これからも、この小説をよろしくお願いします!

𝐧𝐞𝐱𝐭…𓈒 𓏸

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