あなたが死んでから2年がたった
最初は、その事実が受け止められなくて,何度も嘘であってほしいと願った
でも教室に入るといつものあなたの明るい声は、なくて……
年を追うごとにそれが事実なんだというのを受け止めざるおえなかった
今思えばあの頃の私達は、狂っていたのかもしれない。
連に自分を見てほしくて毎日、暴言に暴力を浴びせる同級生
それを見てみぬふりをしていた私や下級生
忍者になるためには、これぐらいのこと耐えられなければ……
そう思っていた私が馬鹿だった,
今思えば,もうあなたは、限界だったんだと……
死んでしまってから理解した
毎日、誰に対しても笑顔で優しく接してくれた連,
その時の笑顔だけが消えて優しさだけが残ってしまったことにどうして気づけなかったのだろう
連の部屋の引き出しに入っていた手帳の中には、同級生の良い所や駄目な所,苦手なものなどがぎっしりと書かれていた
連は、ちゃんと私達を見てくれていた……
今更後悔しても遅いのに……
手帳の最後のページには、一言だけ,こう書かれていた
「「幸せになりたかった」」
と……
それから連を虐めていた同級生や無視していた下級生は、段々と自分の間違いに気付いて正気に戻っていた
でもあなたが死んだ春の季節になると
皆部屋に籠もってしまうことが多くなった
そのせいで私が受付をしているんだが……
外で立って人が来たら入れるだけの簡単な作業,
そのせいか私は、いつの間にか色々な事を考えていた
あなたが居なくてなってからの生活にももう慣れた
でも
いつも困っていると、誰でも助けてくれたあなた
が居なくなってから改めて気付いた事も沢山あった
裏庭に咲いている花壇の手入れや食堂のおばちゃんの手伝い,下級生への放課後の自習の手伝いなど……
連の居ない生活は、何処か寂しくて毎日が無のように過ぎていくだけだった
空を見上げ私は、こう言った
だからお願いだ,神様……
そんな馬鹿みたいなお願い、叶うはずないと分かっているのに……












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。