赤side
とん、とん、と。
初兎ちゃんを、規則正しいリズムで寝かしつける
長いまつ毛が少し揺れたり、指がぴくって動いたり。
深い眠りではないようだ。
.....ないくんの言う通り。
生け贄は、殺さなきゃいけない
これは絶対的規則
今まで、気にしてこなかった。
どうせ皆食べる。いなくなるって。
自分がいつ、妖怪になったかなんてわからない。
覚えていないんだ。
でも、昔からずっと。
ないくんがこっちに詰め寄りながら聞いてくる
本当にその通りだ。
初兎ちゃんは、妖怪じゃない。
1人や2人の信仰が途切れようが、どうでもいい。
正直、何故そこまで徹底するのか。
理解が出来なかった。
「掟に囚われすぎている」
ないくんが過剰に反応したと思った。
途端に、ないくんが横に倒れた
ばちんッ、!!
頬を抑えながら少し顔を歪ませるないくん
りうらも驚いた。
だって、鬼の形相のいむが、ないくんを押し倒したから。
見事な頬打ちまでくらわしてさ。
少し癇癪気味に叫ぶないくんは、見ていて心が痛む
どこまで掟に囚われてきたのか、
ないくんはりうらより妖怪の歴が長いから、りうらは昔のないくんをよく知らない
一番歴が長いのは...多分、あにきだ。
ないくんとまろは、同時期だって聞いた
なら、まろとあにきが一番ないくんのことを知っているのかもしれない。
無言で、いむに初兎ちゃんを預ける。
いむは察したのか、屋敷の中に入っていった
教えてほしい。
どうしてそこまで、掟を重視する?
なんで、初兎ちゃんを殺そうとする??













編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。