夜の校舎は異様なほど静まり返っていた。
影たちの足音は消え、遠くで風が窓を揺らすだけ。
ジェイが眉をひそめる。
ソヌが囁いた。
そのとき、あなたが耳を押さえて膝をついた。
彼女の瞳は苦痛に歪み、赤く光っている。
ジョンウォンが駆け寄ろうとした瞬間、あなたは叫んだ。
教室の奥から、誰にも聞こえないはずの声が響いた。
ENHYPENは顔を見合わせた。
この学校には、あなたを操ろうとする何かが存在するのだと、全員が直感した。
朝を待つしかないと考えた彼らは、昇降口に戻った。だが、そこにあったはずの大きな扉は消えていた。
ソンフンが息を呑む。
壁一面は真っ白なコンクリートで塞がれており、出口の跡形すらなかった。
ヒスンが壁を叩く。だが、硬く冷たい感触が返るだけ。
あなたが低く呟いた。その声には恐怖と諦めが混じっていた。
彼女は途中で言葉を切り、顔を背けた。
それ以上話すことを恐れているように見えた。
あなたは答えなかった。ただ、赤く光る瞳に涙を宿していた。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!