そう、禰豆子はあなたを見ると
安心したように涙を流したのだ。
その子はまだ私を見ながら
大粒の涙を流している。
やっと緊張で力が抜けたのかしら、
でもその泣き顔は
幼い頃のしのぶに似ていた。
私は敷地から、
一瞬で禰豆子ちゃんの元に歩んだ
それでも禰豆子はうぅ、とうねりながら
泣き続けた。
私は禰豆子ちゃんに近寄って
持っていた布で禰豆子の涙を拭き取る。
その瞬間、禰豆子はいきなり大声を上げ
あなたに襲うような体制をとる。
そこに居る誰もがあなたに襲いかかると思い
実弥やしのぶはすぐさま刀を突き出す。
ギュッ
だが、禰豆子は襲っていなかった。
行き成り飛びついて来た禰豆子は
あなたに抱きつき
幼い少女のように泣き出したのだ。
と優しく背中をトントンっ、と
叩きながら大丈夫よと安心させる声で呟く。
その後、禰豆子は数秒たらずで
眠ってしまった。
その後は炭治郎と禰豆子は
しのぶの屋敷で預かることにより
私の腕の中で眠っていた禰豆子を
優しく箱の中に入れ、隠に渡した。
炭治郎が居なくなって
もう一度伺った質問に、柱たちは
やっぱり反対の者が一方的に多く
逆に蜜璃は御館様の同意で承知していた。
少し苦しそうに顔を歪めたしのぶ
御館様はたんたんとまた話した
頭を整理しながら
御館様に敬意を払って言葉に出す。
正直しのぶは言っていないが反対だろう
最愛の姉を鬼に殺されたのだから、
私だって本当は鬼は憎い存在
でも禰豆子ちゃんは、
ちゃんとした一人の人間と私は思うまでだった。
そして、その後は最近の隊士の質や
近いうちの決戦など、重要な事を話し
会議が終わった。
私は会議が終わったあと、
すぐに禰豆子たちが居る蝶屋敷へと向かった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!