実行まで残り4日。
今の所、気付かれてはいない。
「俺、風呂入ってくる」
「うん」
って、あれスマホついたまんまだ・・・
「乗換案内・・・?」
奏空くんのスマホは乗換案内というアプリがひらかれたまま放置されていた。
僕は興味本位で画面をのぞいた。
「あれ・・・?」
奏空くんが最寄駅と言っていた駅の名前が出発に
なってない。
「まさかっ・・・」
僕はある可能性に思い当たって、某検索アプリを
ひらき[現在地 最寄駅]で検索をかけた。
「・・・やられたっ!」
サイトを開き最寄駅に表示されたのは別の駅の名前。
奏空くんが僕を連れていったのが最寄駅ではない事が確定した。
まさか、全部計画の範囲内なのか。
「やばすぎるだろ・・・」
・・・一旦落ち着こう。
脱出計画がバレないようにするのが最優先だ。
「あがったよー」
「あ・・・うん」
奏空くんは僕を怪訝そうに見つめた。
「陸、どうかした?」
「あ、いや・・・テレビで嫌な物見ちゃって」
「そっか」
やばい、思ったより取り繕えない。
「僕も風呂入ってくる」
「いってら」
もうしばらく奏空くんと物理的な距離をおこう。
風呂で作戦の立て直しでもするか・・・
過去1の短さです。
絵を描くのが楽しすぎて小説がかけなくなってます。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。