第60話

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2025/12/23 15:39 更新
今年は桜が早く咲いたらしい校庭。









風に舞う花びらが、目の前を通り過ぎていく。










胸に残る熱い気持ちは、ただ静かに散っていく。








言おうと思っていた言葉は、喉元で消えた。



























さよならも言えなかった

























ありがとうも言えなかった











































「好き」も、言えなかった。









































まだここで高校生でいたかった。









まだ、先生の生徒でいたかった。








叶わないと分かっているのに、胸の奥で何度も願う。









近づきたかった。








でも、近づいてはいけなかった。








桜の花びらは静かに、ただ落ちていく。























まるで、告げられることのないまま終わってしまった恋のように。




















青春は最も美しい瞬間で、
何も残さず、静かに幕を閉じる。










それでも────確かに、ここにあった。


















体育祭の歓声も、あの冬の朝も、先生と過ごしたすべての瞬間も。



























胸の奥に静かに。













でも鮮明に残ったまま。











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