「…てめぇ。」
「もうやってもいいよな?」
「手、出されたしな。」
何言ってんだ?と乱れた制服を直しながら睨みつける。
「俺、肩叩かれたんだけど???え、暴力だよね?正当防衛だよ。」
「言いがかりつけやがって…。」
「いじめも暴力も相手がそう感じたならそうなんだよ。黙れ、さっさと消えろ。」
そう言った瞬間、相手が殴りかかってくる。
「っ………。」
けんかは慣れてねぇんだよ。苦戦しながらも少ない人数だったからなんとか相手できた。
「っ桂華さんっ!!!」
やばいっ!捌ききれなかったっ!どうしよう、桂華さんの顔に……。
「大丈夫よ。こっちだって戦える。何も用意してないわけないじゃない。」
バチバチ!!とスタンガンを起動させて相手の脇腹へとさしこむ。さっすが。あ、今の動画ほしい…。
「よそ見してんじゃねぇよ!!!!」
「喋んな、クズ。」
俺は相手の顔面にグーパンを決めて桂華さんにかけよる。
「桂華さん!怪我は!?」
「ないわ。大丈夫。」
その言葉に安心して体入っていた余分な力が抜ける。
「絶対許さねぇ、中原。」
「まぁ、でもここまでやるのは想定内よ。」
「…俺でもこれくらいはやりますね…。」
さて、どうやって中原を処分しようか。俺は結構頭にきてるんだけどな。
「ふぅ。どうしましょうか。私は大事な遊馬君が危険にさらされて結構頭にきてるんだけど。」
「両想いって素晴らしいですね。」
「鼻血を拭きなさい。」
ティッシュまで持ってるなんて流石です。女子力高い。
「ねぇ、遊馬君。」
「はい。なんでしょうか。」
桂華さんは手に持っていたスタンガンを俺に殴られてのびている輩に容赦なく当てた。
「ああああああああああああああっ!!!!」
「私が………。」
男の絶叫が辺りに響く。
「私が…。」
地面に着いていた膝を上げて立ち上がる。
「もし、犯罪を犯していたらどうする?」
くるっと俺の方を向いた。
「……………え。」
バチバチと電源の入ったスタンガンを俺に真っ直ぐ向ける。なんだそれ……………。そんなの……。
「あは♡最高じゃないですか。」
「っ~~~~~~~♡♡♡」
俺は桂華さんの持っているスタンガンを首元までもってくる。
「なんでそんな分かりきった質問するんですか。あ、もしかして今から中原殺す感じですか?そんなっ!桂華さんの手を汚す訳にはいきませんので俺がやりますよ。」
ね、桂華さん♡と写真を撮る。
「……折角のムードがあなたの写真で台無し。でも、やっぱ遊馬君は違うのね。嬉しいわ♡」
とにこっと微笑んだ。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!