全ての始まりは ある乙女ゲームだった 。
「 桜色のメモリアル 」。通称「さくめも」
ごくごく普通の乙女ゲーム 。特別流行った
訳でもなく 、知る人ぞ知るコンテンツだ。
彼氏いない歴=年齢の私が行き着いた哀れ
とも言える末路 。いや 、素晴らしい推し
に出会えているのだから 全然良いのだが 。
さくめもの攻略対象は8人 。私の推しは
同級生で 、隣の席の伊波ライくんだ 。
これは全てプログラムされたもので 、所詮は
作られたものだと 頭で理解していてもどうし
てもメロがってしまう 。だって 好きだもん 。
ぴろん ♪
《 新しいモードが追加されました ! 》
プレイしますか ?
▶︎ はい
▷ いいえ
確かに私はこのゲームをやり尽くした 。
全てのルート分岐を終え 、全てのエピ
ローグを見終えた 。
今はセーブしまくってたライくんの分岐
巡回しまくってたんだけど …
新モードと来たならば やるしかない 。
ルート分岐が増えてるのだろうか 。
よく分からないが 、「はい」以外の選択
をする理由が見当たらなかった 。
もしかしたら この選択が間違いだった
のかもしれない 。
ボタンを押した瞬間 、眩い光が私を
包み込んだ 。
暫く 目を開けることができなかった 。
あれ … 頭上から聞き覚えのある声が …
… … あれ ? いま目の前にいるのは 推しの …
ん ?? いや 信じられないな ??
今 私が着ている服は間違いなくさくめもの
制服だ 。ピンクのリボンに 、ベージュの
カーディガン … そして 青いチェックの
ミニスカート 。幾度となく プレイした
ゲームだ 。間違うはずがない 。
… じゃあ つまりそれは 私が「さくめも」
の世界にやって来たっていうことでもあっ
て 。
… なんかおかしい 。ライくんはこんなこと
言わない 。絶対に言わない 。
… 一体何が起こってるんだ 、?
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推しキャラにだけ 激重感情抱かれてる件 。
0807 : start
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。