シャララン
その後、、
私はライトに魔法(?)というもので孤児院まで送ってもらった
正直その時ライトが何を言っているのか、ちゃんと理解はできなかったけれど、
きっとライトは、私が苦しんでいたら助けてくれるのだろうということだけは伝わってきた
【数年後】
そんな不思議な出来事があったことも
忘れかけていた今
私はあの時にライトが言っていたことを理解してしまった
私は孤児院に行ったあと
ごく“普通”な生活を送ることができた
毎日がいつも通りだった
何も代わり映えのない毎日
ただ、学校ではきっと“普通”ではなかったんだと思う
私は虐められていたから
理由は簡単
他の子と違っておかしいから
ほんとバカみたいな理由だね
そしてそんな頭の悪い理由で
虐められる生活が何年も続いた
それも“いつも通り”
そんないつも通りのなかで私には、
不思議な力がいくつかある事がわかった
ひとつだけはっきりしている能力をいうならば、
世界を作ることができるもの
これを
空っぽな世界
と私は名付けた
こーやって能力に名前を付けることが出来る程度には、この力は制御できる
この力は、
まぁいわば人が誰しもはする“妄想”の世界を、
あたかも本物の世界のように作り、その世界に入ることができる能力なのだ
それは自分が望めば他の人も入れることが出来ることもわかった
でも、まだ私が能力をうまく制御できていなかった時に、
私に近づくとその世界に学校の子を巻き込んで入れてしまう事が多々起こってしまった
それが噂として広まり私はその頃から不気味がられた
じゃあなんで施設では“普通”でいられたかって?
( *¯ ꒳¯*)フフンそんなの簡単
施設の人は私に“興味”なんてなかったから
なーんにも思ってなかったから
まぁ、私としては好都合だっけどね
あっあと厄介なのが、
他の能力もあるみたいなんだけど、
全部無意識に発動しているっぽいから、自分でも未だにわかっていないものが多いってこと
まっあとは全部“普通”だったかな
あー
でも他に何かおかしいというなら
もう1つだけある
私の中に化け物が住み着いているっていうこと
でもね
それも
“い つ も 通 り”
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。