第40話

【番外編】嫉妬
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2024/08/25 23:00 更新
ボイス奇19話関連のお話となっております。
そちらをご覧になってからの閲覧をおすすめいたします。
あなた
葛葉さん、元カノとヨリ戻す予定があるみたいですね?
葛葉
ブッ……ッは?
何言ってんの?!
お仕事がお休みだったので、葛葉さんの家に遊びに来たのだが、第一声で言ってやった。

抱きついてくるのを制してまで、真っ先に言ってやった。
あなた
昨日の配信、見てました
葛葉
は?
昨日?
なに?
俺、何言った?!
あなた
ローレンさんに聞かれて、ヨリ戻すのはアリって答えてました。
ちなみに私は、叶さんと同じでナシです
葛葉
それ?!
それはさぁ、や、違うからね?
誤解してるよね?!
あなた
なにも誤解じゃないですが?
葛葉さんを無視して、リビングのソファに沈むと、レオくんが膝に頭を預けて、撫でて、と要求してくる。
心を落ち着けるためにも撫でさせてもらおう。
あなた
そんな予定があるなんて知らなかったので、驚いただけです
葛葉さんは追いかけてきて、隣に座った。
葛葉
や、だからぁ~!

……ってか、ヤキモチっすか?
あなた
そうですよ。
私だって嫉妬しますよ
葛葉
そっかそっか、あなたも嫉妬するんだ……。
やっべ、嬉しっ
ニヤニヤしちゃって、全然事態を重く受け止めてない。
あなた
ついでに言いますと。
私、嫉妬する自分が大嫌いなので
葛葉
え……
あなた
これまで嫉妬したことありました?
葛葉
……ない、かな。
女性ライバーとコラボとかしても全然……
あなた
思わないわけではないんですよ。
「私以外の異性と仲良くしないでよ」って。

でも、そう思う自分が、すごく嫌いなんです。
許せないんです。

だから「仲のいいのはいい事だね」って脳内変換して、嫉妬にならないように切り替えてるんです
葛葉
大人っすね
あなた
私の言いたいこと、分かりますか?
葛葉
……嫉妬させるようなことは言うな?
あなた
わざと、ね。

葛葉さん天然だから、無意識に私の事煽ってる時あるからね?
「俺、女と会っちゃうよ~」って。

シャレで済むラインの見極めを、これまた天然でしてらっしゃるみたいなんで、大事故にはなってませんけど……
葛葉
そんな天然を強調しなくても……
あなた
私は自分を好きでいたいので。
嫉妬してしまう自分を自覚させられると、どうなると思いますか?
葛葉
えっと……、嫉妬したくないのにさせられる……
嫉妬しなくていいようにするために、俺の事嫌いになる。
で、別れたくなる、……です、ね
あなた
正解です。
理解が早くて助かります
葛葉
え、待って待って、ホントに誤解だから!
あなた
どうしますか?
葛葉
え、やだやだやだ、別れないよ、俺
葛葉さんが駄々を捏ねたので、レオくんがどこかに行ってしまった。
あなた
それで、私は、どなたと戦えばいいんですか?
葛葉
やだ!

……え? たたかう?
あなた
はい。
私は葛葉さんのことが好きなので。
私から葛葉さんを奪おうと、この場合は、取り返そうと、と言った方が正確ですかね?
その方には譲れません、と戦わないと
葛葉
え、いや、だから、誤解……。
なんだけど、戦うってどうやって……??
あなた
お話し合いですよ。

私がどれだけ葛葉さんを好きか、というよりは、葛葉さんがどれだけ私のことを好きなのかを伝えさせて頂いて、キレイに諦めていただくことを望みますね
葛葉
強っ
あなた
嫉妬しなくて済むように行動しないと、いつまでも続くじゃないですか。
続いたら別れないとどうしようもなくなるでしょ?

私だって別れたくないのに
葛葉
うん。
良かった。
別れるって言われるのかと思った。

あなた、ちゃんと俺の事好きだった。
うん。
……マジで良かった
安心したのか、私の肩に葛葉さんは頭を預けてくる。
あなた
安心するの早いです。
で、私の敵はどなたですか?
葛葉
それは、だから、誤解。
ヨリ戻したい相手なんていないから!
あなた
いないのに、ヨリ戻すのアリなんて……言わなくないですか?
葛葉
あー、もう……。

俺が想像したのはあなただよ!
あなたとなにかあって別れることになったとしても、また付き合えるようになんとかするだろうなって思っただけ!
あなた
……はぁ?
葛葉
いや、悪かったよ!
俺の受け答えが間違ってたのよく分かった!!
ごめん。
ホントに誤解だから、信じて
あなた
じゃあ、ヨリ戻すのは?
葛葉
ナシです!

……相手があなたに限ってはアリだけど
あなた
それもナシです
葛葉
え、やだ
あなた
別れない努力を一緒にしましょう
葛葉
うん。
する。
別れない
あなた
はぁ、良かった。
私の敵はいなかったんですね
葛葉
うん、いない。
俺、あなたしか好きにならない
あなた
可愛いこと言いますよね、ホント
葛葉
は? 別にかわ……っん

否定の言葉は、キスで塞いでやりました。

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