【中国Side】
アメリカの大声に飛び起きてみれば、そこは美しい草原の真ん中。
何が起きているのかと問うても、誰もはっきりした答えを出せなかった。
一番最初に起きたと言う日本が、当時のことを説明する。
人影や物陰は見当たらず、音もなかったらしい。
情報収集をするにも、こんな摩訶不思議な場所で個々バラバラになるのは危険だ。4対4の半分ならちょうどいい。
一応賛成票を出しておいて、みんなの会議を聞きながら周りを見渡す。
本当に状況に変化がない。
動物は愚か、虫にすら出会っていないのが不気味だ。
こんなに自然豊かな場所なのに、空を飛ぶ鳥も、草を食べる草食動物も、宙を舞う蝶も、地を這う蟻も、何も居ない。
ゾクリと感じる肌寒いものを振り払って、どうやらまとまった案に耳を傾ける。
4人がイギリスの指す方向へ歩いていくのを、我を含めた4人は見送った。
勇者の冒険録を呼んだ少年の様に目を輝かせるフランスへ、気軽に同調する者はここに居なかった。
フランスのくだらない話に、みんなの警戒心が少し解けた。
緊張しっぱなしでは疲れてしまう。
警戒はすべき時にだけすればよいのだ。
油断は禁物だが、この草原なら近づいてくる人には直ぐに気付けるだろう。気配を読まなくてもわかるし、気を張り詰めるのは誰か人が現れてからでもよさそうだ。
フランスとイタリアは花をじっと見つめる。
イタリアの言葉に、悩んだ表情を浮かべるフランスも、「それだ!」という顔を見せた。
まぁいっか!
と、一瞬で考えを他所に移すイタリアは、ポジティブというのか、楽観的というのか、考え無しというのか。
我は内心呆れながら、続く雑談を適当に聞き流した。
基本的に誰か視点を設定して進めていきます。













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。