毎日言われるようになった聞き慣れた質問に、私___紫崎ツバメは言い慣れた言葉を言う。
…だって、こんな人の目があるところじゃなくて、もっとしっかりしたところで返事をしたい。
つまり__________
少し間を開けて紫崎が言う。
何度も聞いている、その言葉。
これも
自分が発した言葉も毎朝言っているものだ。
おれ_____灰払ヒョウは紫崎の言葉を待ちながら考えた。
おれは毎日紅島に紫崎のことが好きか聞かれて、おれは答える。
紫崎は全然遠回しじゃない遠回しで好きでは無いと言う。
毎日、それの繰り返し。
もちろん、おれが言った言葉は本音だ。
まぁ片想いだけどなー…
…今度、告白しようと思ってる。
絶対叶わない恋だし、それはおれが一番分かってるけど_____
______「「好きだから」」
叶う日は、近いかもしれない…?
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。