ピピピピピp((パンッ
私は目覚まし時計を止め、布団から名残惜しそうに起き上がった。
そのまま軽い朝食を食べ、着替えて、身だしなみを整えて、私は仕事場に出勤した。
ーポートマフィアー
私は正面入り口から入り、そのまま受付を通り抜け、仕事部屋へ向かう。
私の職業はポートマフィアだ。
これでもそれなりに地位は高い方だ。
…が、私は正直マフィアにとてもじゃないけど向いていない。
みんなそう言っているし、私も自覚している。
だけど。
それでも。
私がマフィアでい続けているのは…
此の人のおかげだ。
此の人の名は芥川龍之介。私の直属の上司だ。
私はこの人のことを異性として意識している。
なので、毎日アピールしているのだが…先輩は恋愛と私に無関心なのか、まったく反応を示さない。
振り向くと、芥川先輩の妹、銀がいた。
銀はポートマフィア首領直属遊撃部隊の一人で、凄腕の暗殺者。
いつもはマスクをして、髪をまとめていて無口だからか、男と勘違いされやすい(実際私も男だと思っていた)。
しかし、私は知っている。
私服姿の銀は、めちゃくちゃ可愛いことを…!
初めて知った時はびっくりした。声もめっちゃ可愛かったし。
そんなことがあってか私と銀は仲がとてもよくなり、買い物も一緒に行く仲まで発展した。
書類仕事ばっかりで面倒くさく、時間もかかってしまった。
溜息をつきながら家に帰った。
誰もいない一人の部屋に声が空虚に響く。
私には一人の妹がいる。
…というのは書類上の情報で、私に妹などいない。
私は生まれた時からずっと一人だ。
また、年齢も黒蜥蜴隊長と同い年とされているが、実際の私の年齢は18。
身長も、人の見た目をごまかす異能がかかっているものを身に着けているので、実際の身長は172㎝。
そう、私が普段皆に見せている姿は全て偽物なのだ。ついでに言うと、あなたたちが先ほど見ていた私も偽物。
…え?なんで偽っているのかって?
それはね…
ブーッブーッブーッ(電話のバイブレーション)
どうやら電話の様だ。
話はまた後で。
私は溜息をつき、役を切り替えながら通話ボタンを押す。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!