────この世のどこかで目を覚ますひとつの生命体
脳の奥で聴こえる何か
それは誰かの声のようだった
20××planetBS1992-2001-2023
earthandblackspin??????????
birth5206typeAO+companionJ
planetBS1992-2001-2023 0127???
earthandblackspin!!!!!!!!
birth5206typeOOO+companionJ
数字……言語…………
声は聴こえるというより
語りかけてくるように脳に響いた
Youare……survivor
uesreusereducerecycle……
Runtorunbeyondthestars
ID100252061633.14159265358979
No.1nooshisaikopsychonanaeco
……anotherworld_fromearth_intokyo
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aroundthetwentyyearsbirthdayhajune……
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……Ambivalentaboutdosurebaiindakonolove
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Iwantyouineedyouyurinayurinayurinayurinayuri.....
雑音のような音に混じるその声は
何を言っているのかはよくわからなかった
だけどなぜかこの言葉だけがハッキリと聴こえた
「Save this world」
……世界…………救う……この世界を……
そして、再び目を閉じた
───20××年 planet××××
Jによって丁寧に抱えられるソレは
微かに呼吸をしていた
弱々しく脈を打つ小さなソレは
生命と呼べるほど確かな重さはないが
宙に舞う塵ほど軽いものではなかった
泣きもしなければ目を開けることもせず
ただ静かに息をしている
彼の手の中で眠るその子は「生きたい。」と
そう強く願っているように思えた
遠くで星たちが光っている
光り輝くそれらは自らぶつかり合い
砕け散っては離れ、またどこかの塊と繋がる
この光景を2人は何度も見てきた
自然という名の破滅も奇跡も、崩壊も誕生も、
終わりも始まりも……
SはJと、抱えられたソレを見た
暗い空を指さしながら
Jは笑って話し続けた
しばらくして黙って聞いていた
Sが口を開いた
ゴォォォォズドン……ドカン……ゴゴゴゴゴゴ………
Sの言葉を遮るように
すぐ近くで爆発音が響くと
地面が激しく揺れ始めた
Sは涙を堪え震える声で礼を言うと
その場で深くお辞儀をした
走って船に乗り込む背中を見て
Jは感心していた
不自由な右足を庇いながら歩いていると
先程よりも大きな爆発音がした
小さな生命体がゆっくりと目を開けた
ソレは向きを変えJを見つめた
興奮するJに反応するかのように
口をパクパクとしながら何かを訴えている
ユリと言うと目をくりくりと光らせた
ユリと名付けられた赤ん坊は
うれしそうに笑うと再び眠りについた
───×××年後
それからユリはすくすくと育ち
あっという間に逞しく美しい宇宙人女性になった
この世界を救うため
日々色んな惑星を飛び回っており
これまで幾度となく危険な目にも遭ってきたが
任務中に出逢った恋人とも結ばれ
これから新たな家庭を築くこととなった
Jはその姿を見ると安心した顔で
自分の役目を終えたかのように静かに眠りについた
シワシワの手を握るユリは涙を流しながら
自分を育ててくれたJに感謝の言葉を伝え続けた
「ユリ、そろそろ」
「うん」
手を繋ぎ宇宙船へと乗り込む2人
瓶に供えられた花は
まるで飛び立つ彼らを見送るかのように
いつまでも、いつまでも、上を向いていた
感動的なBGMとエンドロールが流れる
※この物語は事実にもとづくフィクションです。
画面の下に表示される最後の文章を見つめながら
余韻に浸っていると隣から鼻で笑う声がした
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。