第3話

通雨
17
2025/06/08 01:00 更新
また今年も梅雨の季節がやってきた。




大抵の人は雨が嫌いだと言うが、俺は雨が好きだった。



傘をさすたびに聞こえるポツポツという心地よい音、ある日に傘をささずに雨に打たれると感じる自分への特別感。


そして、雨の日の独特なあの匂いが小さい頃から、俺は好きだった。









どうしてあんなに惹かれるのだろう—。








いつも雨の日は真っ先に家に帰って雨音を聞きながらサッカーゲームをするのだが、今日は何故かそんな気分になれなかった。



傘をさしながら、人気のない田んぼ道を歩く。


そんな時、ふと視線に入ってきた赤い鳥居。
涼
こんなところに神社が…


そこに吸い込まれるように、何かに導かれるように境内に入った。


涼
ん…?
涼
見覚えがあるような…



すると、そこには先客がいた。
あっ…




涼
はっ…!!



時が止まった—。

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