第4話

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2026/07/08 12:00 更新
監督生ユウ、ティル!こっちだ!





食堂に着いて、少し首を伸ばしながらお目当ての人たちを探していると、僕らの名前が呼ばれた。


ひょこひょこ動く青い髪が見えて、僕らは迷う事なくその声の主の元へ行った。




ユウ
ありがとう、デュース、エース。
エース・トラッポラ
べっつにー?どーいたしましてー。





どこか不貞腐れた様子のエースと、先程青い髪を揺らしていたランチを食べにくそうにしているデュース。


二人の首には、見ているだけで重そうなハート型の首輪が付けられていた。




エースはついこの間、オンボロ寮に転がり込んできた時からそれを身につけていた。


その首輪が付けられるのは彼らの寮長「リドル・ローズハート先輩」に対して何かをしたか、ハートの女王の法律に違反したかのどちらかである。




ということは......




ティル
......マロンタルト、、
エース・トラッポラ
そーゆーこと。失敗したってわけよ。





一言言っただけで、エースは僕が何を言いたかったのか汲み取ってくれた。




デュース・スペード
あんなに法律があるなんて...
グリム
ふなぁ...オレ様にも首輪が付いちまったんだぞ...





いつの間にか僕の隣に座っていたグリムの首にも、同様の首輪が付けられている。


しょげている耳を見て、僕は迷わずグリムを膝に乗せ頭を撫でながらお昼を半分分ける事にした。



一瞬にして垂れていた耳が立ち上がり、食べ物にがっつくグリムを見て、思わず顔が綻んだ。




エース・トラッポラ
まぁ?明日の決闘でけっちょんけちょんにしてやりますけど......って、あー!!またティルがグリムを甘やかしてる!
ユウ
ティル、ちゃんとご飯食べないと駄目だよ...
デュース・スペード
ほうあおそうだぞあえうほうがふうなふぎふ食べる量が少なすぎる!!





末っ子気質で羨ましがるエースと、母親のように呆れつつ心配してくれるユウ、口いっぱいに食べ物を詰め込む落ち着きのないデュース。


3人に色々言われるがお構いなしだ。



だって、こんなにふわふわしたグリムを放って置く事なんてできないだろう?




それより、何故決闘をするの?と身振り手振りでエースに聞くと、どうやらリドル・ローズハート寮長に首輪を付けられているらしく、それを取るために戦うようだ。


あまりにも無鉄砲すぎる気がするけれど、何故か自信満々そうなので、何も突っ込まない事にした。









エース・トラッポラ



15歳 NRC1年A組

ハーツラビュル寮

要領が良く明るい性格だが、少し意地悪なところもある。

デュースとはライバル関係。

ティルがグリムを甘やかしていることに少し羨ましいと感じているらしい。





デュース・スペード



15歳NRC1年A組

ハーツラビュル寮

立派な魔法士になることを目標に入学した。

真面目だが要領の悪いところがある。

ティルの食べなさ加減に出会って早々驚いた。





グリム



オンボロ寮

ユウの相棒となる魔法が使えるモンスター。

ビッグマウスでお調子者。

これから先、ティルのゴットハンドに屈する事になる。




〜用語紹介〜





【ハートの女王の法律】

「ハートの女王」が定めたとされる全810条の法律。ハーツラビュルの生徒はこれを守らなければペナルティを課せられる。尚、現寮長リドル・ローズハートは“ユニーク魔法”によって魔法を使えなくする首輪を付ける。





【ユニーク魔法】

一般的にその人だけしか使用できない固有の魔法。魔法を行使するには詠唱が必要であり、詠唱破棄や省略するのは使役者が余程優秀でない限り難しい。




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