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第2話

初めまして?
11
2023/08/02 04:31
『単刀直入に言うと、記憶喪失です。貴方。』
そう、医者から言われた。
█████
█████
あぁ…そうなんだな。
悲しみも焦りも何もない。

ただ、この状況に説明がついて安心している。

『貴方がなったのは解離性障害の中の解離性健忘。そしてその一つの全般性健忘ですね。これは自分が体験した全ての事を忘れてしまう症状です。
まぁ今度しっかりこれ以上に説明しますね。
原因は何かなどなど…それは思い出さなくてもいいんですがね。
あぁ、不安ですよね。でも大丈夫です。
今からまた関係を構築していけばいいんですから。』
█████
█████
解離性健忘…
原因…よく漫画とかアニメだと頭を打って~とかあるよな。
『そういう物は極稀ですよ。脳震盪起こして記憶喪失ですから超やばいです。』
█████
█████
ふーん…そうか
『名前、言っといた方がいいですかね?担当医ですし…』
█████
█████
じゃあ、お願いします…?
医者
医者
私は██ノイズさんの担当医、長谷川 唯ハセガワ ユイです。よろしくお願いします。
…まただ。自分の名前を言われるとノイズが懸かる、そんなに俺は思い出したくないのか?
医者
医者
あれ?大丈夫ですかー???思考どっか言ってます?
█████
█████
あ…ごめんなさい。少し、考え事をしていて。
医者…なのに金髪でインナーカラーも入れている。なんだこいつ。
注意されないのか?
医者
医者
これで説明は終わりです。ご友人とご家族をお呼びしますね。
█████
█████
あ、…ありがとうございます…
医者
医者
では。
………………
記憶喪失…かぁ…
原因は、なんなんだ?
頭を強く打った訳ではない。そしたらこんなにピンピンしてないし……
『長谷川先生!?なんでまだ染めているんですか!?戻してくださいって言いましたよね…!?』
病室の外で看護師さんの声が聞こえる。やっぱ無許可なんだ…よくそれでやってこれたな。
『別にいいじゃないですか~患者さんの命に関わることもありませんし~医者なんて皆████自主規制じゃないですか。』
………うん、聞こえなかったふりをしよう。
少し待つと、俺の家族…だろう人がやってきた。
多分、家族構成は、弟、姉、母、父、俺かな……
『私のこと覚えてる?』『どうして?』なんてことを聞かれるが覚えてないんだから何も話せない。
めんどくさいなぁ…

名前も思い出せない奴が家族なんか覚えてないよ…
ちょっと喋ったらまた来るねと言い帰ってった。
今日は面倒くさいから誰とも話したくない…
さっきので疲れた…
そういや、友人も来るって言ってたな。
来ないでくれ…疲れた…
どんな奴なんだろう。
うるさくない奴がいいな…
と思った瞬間
████ノイズ~~~~~~~~!!!!』


『大丈夫!?!?!記憶喪失マジ!?!?!』
あぁ…面倒くさ…

多分こいつが俺の友人だ。

なんで俺はこんな奴と関わってたんだ…?

クソうるさい…
█████
█████
最悪…ボソッ
『うぇ!?!なんか言った!!!?!?』
█████
█████
なんにも言ってません。
『………そうか、とりあえず僕のことも忘れてそうだし自己紹介!!!』
蛙
初めまして…?僕は蛙!!天水 蛙アマミズ カワズ
蛙
年齢は16歳の~高校一年生!お前と幼馴染だよ!!
不思議な奴だ。
少し喋られただけで分かる。
めっちゃ髪の色派手だし…染めてるよなぁ…
█████
█████
天水…蛙…か。
█████
█████
よろしく。俺は………。
       言えない。
      分からないなんて。
    記憶喪失だからそうだろうけど…
      ノイズがかかって聞こえない。 







          どうしよう、



    単刀直入に名前が分からないんです。
     って言ってもいいけど…


    それだとさっき名前を呼んでたし
       説明がつかない……。


   ノイズ音が聞こえるなんて言ったら
      引かれるだろうし…




蛙
………
蛙
どうした?████ノイズ

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