第4話

episode 3
129
2025/10/15 09:00 更新








🥟side




fl
fl
聞いたよ〜またお手柄だってね!
ヒョンジナ!!


その日の夕刻。



いつものように見回りと題して
幼馴染のフィリックスの元を訪れた。

もちろん、スンミナも一緒だ。





hj
hj
いや〜今回はかなり証言してくれたからね
hj
hj
ベラベラとよく…
sm
sm
ん”っん”ん!……ヒョンジナ?


よく喋るおじさんだったからね
と言いかけたところでスンミナに一瞥される。



fl
fl
ふふっ、スンミナも大変だね?
sm
sm
…まったくだよ



フィリックスは、
俺とスンミナが出会った頃に
この町にやってきた薬屋の一人息子で、


幼い頃からよく集まっていたメンバーの1人である。




fl
fl
でもやっぱり、ヒョンジナの力はすごいよ
fl
fl
みんな言ってる!
hj
hj
俺の力とか…知らないはずだけど?




この町で俺の「センチネル」の力を知っている人間は少ない。


むしろ、スンミナを含めた家族と、幼馴染ぐらいじゃないか…?



これは父親の意向で、

表に出すと施設に入ることになるとか言って

昔から隠してきたらしい。



fl
fl
あ、そっか…なんでだろ?
sm
sm
…性質以前に魅力があるからでしょ?
sm
sm
愛され力?みたいな?
fl
fl
え!なになにスンミナ珍しい!
hj
hj
確かに…褒められてる……
sm
sm
本当のことだし…



いつもツンデレなスンミナに褒められると
なんだか妙に照れ臭い。


当の本人も耳を赤くしている。



sm
sm
……そういえば、最近はどう?
fl
fl
ん?ボク?
hj
hj
そうじゃん、体調は?



俺たちがこのフィリックスの元を訪ねているのは、

つい半年前、彼にもプレゼニングが起こったからだ。
※プレゼニング:センチネル、パーシャル、ガイドが能力を覚醒させること。





fl
fl
ぜんぜん!
ボクなんて今のところ味覚だけだしね


彼の場合、ある特定の感覚のみが突出して優れている「パーシャル」の性質が出現したようで、



それを聞かされた時は
「薬屋にぴったりだね」なんて、不安がるフィリックスを2人で励ました。



sm
sm
調子悪くなったらいつでも言ってね?


スンミナが「ガイド」であることも知っているので
こうやって定期的に訪問しては、体調を崩していないか確認しているのだ。




fl
fl
そのことなんだけど…
hj
hj
え、調子悪いの!?
fl
fl
いや、そうじゃなくて…



珍しく言葉を濁すフィリックス。


力を使いたいわけじゃないけど、なんとなく読み取れた。
hj
hj
……何か、気使ってる?
sm
sm
fl
fl
……
fl
fl
2人は、その
fl
fl
……ボンドじゃないの?







「ボンド」


センチネルとガイドが結ぶ契約のようなもの。




なるほど
それを気にしていたのか。





hj
hj
なんだ〜そのことか!
hj
hj
俺たちは違うよ、ね!スンミナ!!
sm
sm
まぁ、一応これでも兄弟だからね
sm
sm
でもガイディングはするから、
sm
sm
なんていうか……
……ビジネスパートナー?
hj
hj
もぉ〜バディとかでいいじゃん!
hj
hj
ビジネスはなんか、冷たい!!
fl
fl
そう…なんだ


意外といった表情で俺たちを見つめる。



確かに、一般論で考えると

常に一緒にいるセンチネルとガイドは

パートナーとして契りを交わしていることが多い。



そこまでこの性質が浸透しているわけではないけれど
それなりに認知度も上がってきて、

世の中に受け入れられ始めているから

フィリックスなりに考えてくれていたのだろう。



fl
fl
出会った時から一緒だったから…
てっきりそういうことなのかなって
fl
fl
でも、そうじゃないなら
fl
fl
ボクも…頼らせてもらっていい、かな?
sm
sm
もちろん!
そのために来てるし
hj
hj
そうそう!
hj
hj
スンミナすごいんだよ〜?
sm
sm
言わなくていい



俺たちのやり取りを聞いてホッとしたのか
先ほどよりもずいぶん安心した様子のフリックス。



そりゃそうだ。


急なプレゼニングで、しかも時期が遅くて、相当不安があったはず…




俺は逆に早すぎたくらいだったけれど



少しでも気持ちを共有できる仲間がいるって、

すごく心強いことだと思う。




fl
fl
長居させちゃったね…見回り中でしょ?
hj
hj
まぁ一応?
sm
sm
一応って…
れっきとした仕事です
fl
fl
ふふっ
…また来てよ、待ってる!
sm
sm
もちろん
sm
sm
ほんといつでも頼ってね?
fl
fl
うん!ありがとうスンミナ




スンミナはガイドとして
フィリックスのことを本気で心配している。



それは当たり前のことなんだけど、


どこか心が曇ってしまうのは…俺の性格の問題なのか。





hj
hj
またね!


自分だけのガイドで
心強い相棒で、兄弟で……



これがガイドに依存している証なのか。



なんとも言い難い感情に埋もれそうな俺は
スンミナのいくらか先を歩く形で

暗くなり始めた町を進み始めた。






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