第2話

P. 1 /  幽霊より怖い
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2024/11/05 08:52 更新
 クラスメイト
じゃあお願いね、ありがとう!

安心した顔をして良かったね、なんて言いながら彼女達は教室のドアへ向かって行った。


彼女達は吹奏楽部で、放課後の部活動の時間にそれぞれのパートごとに色んな空き教室を使うらしい。


その度なにかしら幽霊がいるとしか思えない現象が起きて、部員全員が怖がってしまいまるで練習が出来なくなってしまったという。


どうしようか話し合っている中で、お祓いという言葉を誰かが口にした。


そしてそういえばクラスに家が神社の奴いたよな、と名前を挙げられてしまったのが俺だったらしい。
 

教室から出て行く姿を見送って、完全にひとりになったところで盛大に不満を叫んだ。
伊 織
……ッ、んでだよぉぉぉぉぉ

別にお祓いとか出来ないし! 

別に幽霊とか見えないし! 

ただ家が神社ってだけなのに!
伊 織
断れなかったぁぁぁ………


ちゃんと伝えた、何も出来ないってことも。


でもなんでか知らないけど『田代さんがいる時は怪奇現象が起きないから』と言われた。


そういえば吹奏楽部には同じ中学の人もいる。


確かに中学時代の肝試しだとか修学旅行中の怪談話とかで巫がいるから平気、と周りがふざけてたし実際何も起きなかった。


けどそれだけだ。絶対話盛ってるって。


なのに、もう。
練習してる教室を見て回ってくれるだけでいいからと押し切られた。


今日は部活休みだから明日お願いね、と。
伊 織
明日、休んだろかな……

いや、休んだらその後が怖い。


なんで来てくれなかったの、なんて囲まれたら吐いちゃう気がする。


正直、幽霊なんかより生きてる人間のほうがよっぽど怖いと思う。


ぶつぶつと嘆きを呟きながら教室を出た。


こうなったら家からあるだけのお守りやお札を持ってくるしかないかもしれない。

憂鬱な気持ちになりながらとぼとぼと歩く。


階段の踊り場から外を見れば空が茜色に染まりかけていた。


あぁ、もうこんな時間に。
本当だったらもう家で好きなことをしていたはずなのに。


これ以上暗くなる前に帰ろう。


少しだけ駆け足で階段を降りきった時、ふいに歌声が聴こえた。




立ち止まって耳をすまそうとしたけれど、ピタリとその声は聴こえなくなってしまった。


残念、小さくしか聞こえなかったけれど綺麗な声だったのに。


部活が休みなのは吹奏楽部だけで、合唱部や軽音楽部は幽霊なんて気にせずにいるんだろう。
 

どうせならまた明日聴けたらいいな。




関東の皆さん大丈夫ですか?
作者は警報鳴りましたが同人誌読むくらいには
余裕です。

お気をつけてお過ごしください!

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