麗日side
蛙水「お茶子ちゃん、本当に大丈夫?」
痛みが走って、思わず眉をひそめる。
でも、それよりも胸の奥を引っかいているものがあった。
麗日「……うん。平気平気!」
そう言って笑ったけれど、
心はどこか落ち着かなかった。
"好きな人がいますよね。"
"その人そのものになりたくなっちゃうよね。"
ふと、あの子の言葉がよぎる。
あの子は、少し変わっている。
でもきっと、それだけじゃない。
言葉にできない何かを、
ずっと抱えている気がしていた。
その時だった。
視界の端に、
地面に仰向けで倒れている人影が入り込む。
麗日「あなたちゃん、!?」
駆け寄ると、そこにいたのは
やっぱりあなたちゃんだった。
あなた「……お茶子ちゃん。」
私の名前を呼ぶ声が、かすかに震えている。
怖いんだ。
この子が、怖がっているのを私は知っている。
蛙水「怪我は無い? あなたちゃん。」
あなた「うん……大丈夫。」
「ただ___義足が壊れちゃってさ。」
そう言いながら、彼女はふらりと体を揺らした。
それでも、誰にも頼らず、
自分の力で立ち上がろうとする。
すぐそばに、支えようとする人がいるのに。
その姿を見た瞬間、
胸がきゅっと締めつけられた。
この子はきっと、
ずっとこうやって生きてきたんだ。
誰にも寄りかからず、
一人で立ち上がることを選んで。
麗日「……あなたちゃん。」
そっと名前を呼ぶ。
そして、手を伸ばした。
「私がいるよ。」
あなたの瞳が、驚いたように大きく見開かれる。
まるで、そんな言葉を
もらえると思っていなかったみたいに。
それから。
少しだけ、安心したように笑って。
あなたちゃんは、私の手を取った。
その手は、思っていたよりも
ずっと、あたたかかった。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。