しるこside
なんで……なんでだよ!!
なんでこうなっちゃったんだろ
階段を降っている時後ろから押された。目をつぶって開けた時にはもう……
先生は俺の下敷きになって倒れていた。何回呼んだってピクリとも動かない。
とにかく救急車呼ばないと。
呼ばないと……早く。
早くしないとってわかってるのに手が震えて動かない。
咄嗟に叫んだ。
まだ震えてる。落ち着け、先生は平気。絶対に平気。
自分に唱えてる間に震えは止まっていた。
押したのは誰だ?俺だけでよかったのに先生まで巻き込んで……絶対に許さない
不安から怒りに変わったが俺はこの状況で冷静で居なければならない。
わまりの人が救急車を呼んでくれている間俺は名前を呼び続けた。
遠くの方からサイレンの音が聞こえてきた。
救急車が来たんだ。
先生はそのまま救急車に乗せられ俺も一緒に乗った
救急車に乗っている間よく分からない言葉が飛び交っていた。
病院に付き俺は待合室で待っていた。
そうだ、みんなに連絡しないと…
みんなに連絡を入れるとすぐに既読がついた。
花ちゃんと正一さんはすぐに来れるみたい。病院の場所を伝え、先生が今どうなっているのか聞いてみた。
言われた病室に行きノックをしてみる。
まぁ、返事ないですよね…
ドアを開け寝ている先生のもとへ駆け寄った。
そう言ったものの先生に言ったら怒られるんだろうな…
コンコン
ガラッ
俺のせいで先生はこうなったのだ…
花ちゃんも正一さんも俺の事恨むだろうか
そうだよね。先生だもん
目が覚めても笑ってそうだよね。
早く先生が目を覚ましますように
どうしよう…今回はお休みにするしか無いのかな
よかった。本当に先生が起きて良かった
え……
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!