第338話

337. またミンナでキテネ?
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2026/03/27 13:14 更新





(なまえ)
あなた
……ご馳走様でした。



渡辺翔太
しゃー、帰るかー。
深澤辰哉
ほらっ!早く車出せよ!
渡辺翔太
うぃー(笑)






どうやらじゃんけんは翔太が勝ったらしく、なんだか嬉しそう











マスターさんに手を振りながら店を出て、車に乗り込むとご機嫌にエンジンをかけて発進した










深澤辰哉
やっぱキーマが美味かったなー
(なまえ)
あなた
ねー、美味しいですよね!
でも、ついついいつものにしちゃうんですよねー
渡辺翔太
お前のはちょっと辛すぎねぇ?
(なまえ)
あなた
え、まだ辛くてもいけるんだけど?
深澤辰哉
まじか(笑)








お腹いっぱいになった事もあって、来た時よりもなんとなく多くなる口数













どのナンとどのカレーとの組み合わせが1番美味しかったか話していると、それぞれの好みが分かれてて面白い







深澤辰哉
あ、そろそろだよな?
支配人さんに連絡しとくわ。








走らせる車の窓から遠くの方にホテルが見えて来て、ふっかさんが支配人さんへと連絡を入れてくれる











その声を聞きながら、2人して自然と口を噤む……














それは、電話中だからとかじゃなく、別れが近付いて来ている寂しさがそうさせているのかもしれない…………














深澤辰哉
支配人さん、いつでも大丈夫ーって。
また裏口に来てだってー
渡辺翔太
うぃー





サングラスをしてるから、あんまり表情はわからないけど、見える限りいつも通りで








なんだか、こっちばっかり悩んでる気がしてきた












……翔太も、少しは



寂しいとか思ってくれてるかな?













深澤辰哉
お、着いた着いた。
支配人さん出て来てくれてるわー。





何度か交差点や信号を経て、脇道へ







敷地内に入った所で窓から覗くと通用口前まで出て来てくれている支配人さんが律儀にお辞儀をしてくれているのが見えた












ホテルスタッフ
あなたさん、渡辺さん、深澤さん
おかえりなさいませ。
(なまえ)
あなた
……戻り ました
渡辺翔太
……
深澤辰哉
すいません、ご連絡ギリギリになってしまって
ホテルスタッフ
いえいえ。
問題ありませんよ









なんだろう……









無事帰って来れた安心感と、終わってしまう寂しさ……











そして、今から始まる孤独との戦い……









そんなことが頭を過ぎって言葉が詰まってしまう










深澤辰哉
さてと、なべ!
じゃあ俺らは…







ホテルスタッフ
あ、すいません。
よろしければお部屋で紅茶を1杯いかがでしょう?
いい茶葉が入りまして、良ければ試飲頂きたいのですが……







ふっかさんの言葉を遮るように支配人さんからの提案














ここで飲んだコーヒーや紅茶、どれも美味しかったけど、わざわざいつも支配人さんが選んでるのかな?












渡辺翔太
あー……
じゃあ、せっかくだし
深澤辰哉
頂こうか な?
ホテルスタッフ
お時間は…まだ大丈夫ですか?
渡辺翔太
それは全然大丈夫っす


ホテルスタッフ
では、どうぞこちらへ……
(なまえ)
あなた
はい……









少し薄暗い廊下






支配人さんに案内されて縦に並んで歩く












1番前は支配人さん







その次にふっかさん








1番後ろに翔太











その2人に挟まれる様にして並んで歩く










(なまえ)
あなた
……ん?




渡辺翔太
……シーっ






何の気なしに手を後ろに回して組んだその瞬間







温かい物が触れた……











そのままギュッと握り締められて、翔太に手を握られて居ると分かるまでにそう時間はかからなかった













(なまえ)
あなた
……………………
渡辺翔太
……………………








長いようで短いこの廊下








エレベーターの中










そして、また廊下……













ふっかさんと支配人さんが気付いているのかいないのか……








そんな事を考えるのも忘れて、気付いたらずっと手を繋いでいた















後ろ手で、こちらから表情は見えないけど温かくて……










私の手が痛くならないようにその都度位置を調整してくれていて








そんなちょっとした優しさと普段の不器用さのギャップを思い出して自然と笑顔になる



















最初はすぐに解けてしまいそうだった繋ぎ方









気付いたらどちらからとも無く指を絡めて解けないようにしっかりと、強く、握り締めていた……























ホテルスタッフ
では、今からお茶の準備をさせて頂きますので、お部屋でお待ち下さい。
























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