「何してやがる…」
あなたの腕を掴み自身へと引き寄せキッドが問う
「離して!!もうアンタに抱かれるなんて真っ平!!ローの元に帰れないなら死ぬわ!!」
「まだアイツを忘れてねぇーのか…」
キッドは溜息をつきしばらく考える素振りを見せると「あぁ、わかった…そんなにアイツの元に戻りてぇなら帰してやる…次の島まで待ってろ」と言いあなたを置いてその場を離れた
キッドの言う事を信じていいものか…
”アイツを信じるのは癪に障るけど…例えローに嫌われたとしても一目逢いたい…
次の島までは後二日…ローに逢えるなら…”あなたはひとまず思い留まり島に着くまでの間を耐える事に決めた
「キッド、島が見えた 予定通りハートの海賊団も停泊中だ」
キラーが望遠鏡で島を確認し、キッドへと報告する
「あぁ、わかった…あなた、この島にトラファルガーが来ている…そのお前の姿を見てアイツがなんて言うか…見物だな」
キッドが選んだ真っ赤なドレスを着せられ、身体中キスマークを付けられたあなたが島へ上陸すると、そのわずか数メートル先に見慣れたハートの海賊団の船が停まっていた
「キャプテン!!ユースタスキッドの船からあなたが…」
望遠鏡を覗きシャチが言う
「なんだと!?」ローが欄干から身を乗り出しあなたの姿をその目に捉えると、次の瞬間あなたの目の前へと姿を現した
「あなた!!」
目の前に現れた愛しい人の姿にあなたの目からは涙が溢れる
「……ロー……」
弱々しく声に出すと、ローに抱き締められた
「何故アイツの船に乗ってたんだ!?何故オレの元から居なくなった!?」
ローの言葉が胸に突き刺さる…
「ごめんなさい…」
ローが抱き締めていた腕を緩め、あなたの肩へと手を置き、目を見つめ「大丈夫だったか?」と聞けば、嫌でもあなたの身体へと付けられた無数の赤い跡が目につく
「…クソッ…」
ローが目をそらし呟けば、あなたの後ろでキッドが口を開いた
「トラファルガー、久し振りだな」
「ユースタス屋…」
「お前の女、毎日オレに抱かれて気持ち良さそうに喘いでたぜ」ハハッと笑いローを挑発するキッド
「違う!!そんな事無い!!」あなたが反論するが早いか、ローが能力を発動させキッドに襲いかかった
「ユースタス屋、キサマ…よくもあなたを…」
怒りに任せ攻撃するロー
「あの女の身体は一度味わったら離れられねぇ…お前もわかるだろトラファルガー?あまりの気持ち良さに何度中へ出したか…」ニヤッと笑いながら攻撃をかわすキッド
キッドの挑発にすっかりノッてしまったローは頭に血が上り周りが見えていない
そのスキを狙って、キッドがローを攻撃しようと能力で作り上げた腕を振り下ろした
「ロー!!」
背後に攻撃を受けそうになったローを守るようにあなたが飛び出せば、キッドの腕から伸びた鉄の塊から突き出した剣があなたの胸を貫いた
「!?…あなた!!!!」
グラリと倒れそうになるあなたを咄嗟にローが支える
キッドは自身の腕の先で血を流しているあなたを見ているしかできなかった
「ユースタス屋、早く能力を解除しろ!!」
ローが叫べば、ハッとしてキッドが能力を解除する
ガラガラと音を立て崩れゆく鉄屑の中、一本の剣があなたへと突き刺さったまま取り残された
続きます












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。