第7話

#7
2,496
2024/09/28 01:36 更新


sana
sana
なぁ、どうしたい?

分かりやすく焦っているあなたちゃんをソファの端に追いやって、腰の辺りに跨るように乗る。

目の前にあるあなたちゃんの頬を撫でてみる。
あなた
ん、ちょ、
へぇ、案外乗り気やん、笑 

sana
sana
ほんまに嫌なんやったら、
今すぐどくけど?
あなた
ちょっと、まって

もうちょっと素直になればいいのに、あなたちゃん。
この顔、かわいい。
そう思ってあなたちゃんに顔を近づけてみる。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


湊﨑さんの意地悪そうな笑顔がどんどん近づいてくる。
頭では避けなきゃ、と思うのにそれに反して私の体は動いてくれない。

たぶん、わたし、この状況が嫌じゃない。
逆にこんなことが起こるのを待っていたような気さえする。

お試し、だもんね、?
湊﨑さんが言った言葉を頭の中で復唱しながら、覚悟を決める。

あなた
...します
sana
sana
んー?
あなた
お試しで、付き合います
あなた
湊﨑さんと

言ってしまった。 もう、引き返せない。

sana
sana
言ったな?
sana
sana
じゃあ決まりな
sana
sana
さなとあなたちゃんは、
恋人同士ってことで!


そうして距離がほとんど無くなっていた私たちの顔は離れる。
緊迫した雰囲気から脱することができて、ふぅ、と落ち着いていると、


あなた
?!

離れたと思った湊﨑さんの顔がまた急に近づいて、私たちの距離はゼロになる。


sana
sana
ふふ、これはお試しの付き合いの、
始まりの証ってことにしとこ?


そう言って湊﨑さんは、私の口と首筋に唇を落とした。


あなた
痛っ、
sana
sana
ごめん笑
sana
sana
でも綺麗についてんで?


そう言いながら湊﨑さんは私の首筋を撫でる。
その指先には、赤い印がひとつ。


あなた
明日も学校なのに、

sana
sana
そのまま行っちゃえば?笑
sana
sana
わたしはさなのものですーって


そんなの、できる訳がない。
この人がこんなにドSだったなんて、今になって初めて知った。

あなた
湊﨑さん、いじわるです

sana
sana
ふふ、あなたちゃん、そういうの
好きそうやけど笑
sana
sana
あ、あなたちゃんのその湊﨑さん呼びと、敬語禁止な?
sana
sana
これからはさなって呼んで?
さなもあなたちゃんの事、
あなたって呼ぶから


急な距離の縮まり方に困惑してしまう。

sana
sana
な、1回、呼んでみてや

年上の人を呼び捨てにするなんて、少し恥ずかしい。けど、これくらいなら私でもできる、、!
あなた
さ、な
sana
sana
まあちょっとぎこちないけど、
許したる笑
sana
sana
じゃあ次は、改めて告白でもしてもらおっかなー?笑


名前を口に出せてほっとしていたのに、さなは私に難易度の高い課題を出してくる。

あなた
そんなの、恥ずかしい...

sana
sana
じゃあお試し交際やめちゃおっかなー?
sana
sana
あなた、どうする?


さなはまた私に意地悪な笑みを向ける。
もう、言えばいいんでしょ、!

あなた
さな、わたしと、付き合って?

sana
sana
ふふ、よくできました笑
sana
sana
これからよろしくな?あなた


そうしてさなに優しく抱きしめられた。
予想もしていなかったこの展開に、正直頭がついていかない。


でも、もうさなにすべて任せてしまっても、いいかな。
さなの腕の中で、そう思った。



私たちの不思議な関係が、今夜、始まった。



プリ小説オーディオドラマ